2008年03月28日
パンナム出場者インタビュー MAX増沢選手
パンナム出場者インタビュー、最後は茶帯で出場するMAX増沢選手です。
MAXさんは元々、ロスで柔術を始めたので、この大会はいわば里帰り的な意味合いもあり、思いいれも深いそうです。
昨年は階級別・無差別共に3位入賞だったので今年はさらに上を狙って欲しいですね!
──パンナムに出ようと思ったきっかけは?
パンナムは、自分にとって本当に思い入れの深い大会なんですよ。
2003年4月に初挑戦、4回戦勝ち抜き、念願の金メダルを獲得。
さらに翌月には紫帯を授与してもらったんです。
2002年9月から2004年の3月までのカリフォルニア柔術修行中の最も大きな目標のひとつでありクライマックスでもありました。
私にとってL.A.は、初めてグレイシー柔術と出会い、虜になった場所という思い入れがある上、会社を辞め柔術の修行に専念した1年半を含め、約6年半をすごした自分の第2の故郷だと思います。
日本に帰ってきてからも、このパンナム(今年からパン柔術、なんですか?変なの)にはちょっとした里帰り&ヴァケーション気分で毎年参加しています。
ちょうど飛行機のチケットが安い季節だし、修行時代の恩人や友人らと一挙にまとめて再会できるのも楽しみですね。
でも今年は自分の弟子たちを引き連れて参戦するので、すごく気持ちが引き締まります。
すごくいい緊張感です。
──出場するカテゴリーを教えて下さい。
茶帯シニア1ライト級(レーヴィ)です。
30歳以上、あるいは40歳以上でもアダルト部門でチャレンジする皆さんを心からリスペクトします。
でも自分に関してだけは、もともと運動が苦手で、格闘技経験がなく、ストレスと肥満に悩まされていた30歳目前の中年予備軍で、その解消のために柔術を始めた、いわばごく普通のサラリーマン上がりの人間であって、肉体も精神も研ぎ澄まされたアスリートたちが競い合う世界チャンピオンレベルで戦うのはおこがましい、と思っています。
道場の代表のくせに何だ!と思われるでしょうが、これが現実だと思います。
実際、うちの道場ですら私よりコンディションの良い人は何人もいますから。
ましてや20代のバリバリの選手なんて、もう大変ですよ。
うらやましいと思ってますがね。
でも毎日の生活を維持するには、もう毎日のハードトレーニングははっきり言って無理です(笑)
だからこそ身の丈で、自分の年齢、体重で戦うのが、僕のこだわりです。
それが実際に出来るんだよということを、自分と同じような世代の人たち、同じような希望や、ちょっと不安を持って現代を生きている世代、いわばサラリーマン世代の皆さんに、実感してもらえる場所を提供したい、というのがわたしの柔術アカデミーのコンセプトの重要な柱の一つです。
実際、それが競技柔術のよさでもあるじゃないですか?
僕の師匠はホイス・グレイシーとカイケの2人なんですが、いずれもエリオの直系、グレイシーウマイタの本流の育ち。
つまり僕は生粋のエリオ派です。
エリオ・グレイシーの柔術セオリーは、グレイシー柔術の根源であるself-defenseの概念、言い換えればストリートで起こりうるトラブルからいかに安全に逃れるかという考えであり、トラブルに自ら近づいていくことは目的ではなかったのです。
実際、労働を中心とした日常生活を営む人が、何十年もの間、いつでも100%のコンディションを保つことは無理ですもんね。
そもそも腕力や体の大きさでなく、テクニックとてこの原理の応用がグレイシー柔術の最も重要な狙いですし。
あ、でもエリオはそういうことを言っていながら、グレイシーダイエットなど含め、最高のコンディションを継続する努力も実践してるか…。
──どれぐらい減量しますか?
通常80キロ前後なので約7キロです。
今回は3ヶ月ぐらい前から、まずは減量するぞ!という気持ちを整え、2ヶ月前ぐらいから練習量を増やしはじめ、食事の調節も少しずつ始めました。
早めに減量を始めたのですごく楽でしたね。
また最近になって気候が暖かくなり始め、汗をかきやすくなって一気に目標体重に到達できました。
実はもう先週末あたりから普通の食事に近い状態に戻ってます。
やっぱりたっぷり汗をかいた練習後はビールがうまいです。
──減量方法は?
通常の柔術の練習と、自重で行なうフィジカルトレーニング。
全部道場のクラス内で行なっています。
プラス、食事の内容の見直しです。
大好きなとんかつ、カレー、らめーん、チャーハン、ハンバーグ(←子供)はある程度我慢し、でも我慢できなくなったら時々食べちゃう、ぐらいが気分的に良かったのかな。
ただ、一日のトータル摂取カロリーを押さえるため、夜は野菜たっぷりの鍋でおなかいっぱいにします。
しかし、夕食(練習後なので深夜)時のご飯の量は相当減らしましたよ。
あと脂肪燃焼サプリ代わりに、練習前にコーヒーを飲んでました。
以前はカルニチン、オルニチン等のダイエット系サプリメントとプロテインも摂取してましたが、今回はナチュラルな減量でしたね。
──試合に備えた練習はどのようにしていますか?
クラスの中で会員の皆さんと練習をします。
またクラス終了後のフィジカルトレーニングを続け、基礎体力がアップしました。
通常よりも多く、長くスパーをしたり、休憩を少なくしたりして負荷を高め、休日もちょこっと秘密特訓なぞ行なってみました。
もちろんMax Jiu-Jitsu Academy & Yoga Studioですからヨガも続けてます。
練習後に疲れているときこそ、ヨガトレーニングで体のバランスを整えていました。
疲労や怪我の回復が早かったと感じています。
──どのように戦いますか?
失敗を犯さない。
無駄なスペースを作らず、タイトに攻め、また攻められたときには、タイトに守る。
FANCYでなく、当たり前のことを、当たり前のように出来るようにしたいです。
最近マウントからクロスチョークが少しうまくなった気がするんです。
これって、ヒクソンみたいな方向に進んでるんじゃない?みたいな(笑)
でも試合ってどんな相手が出てくるか、何が起こるかわからないですからね。
とっさのひらめきがビシビシ沸いて出て、その通り動けたら気持ちいいなー、とそんなイメージを今から描いてます。
──注目している(気をつけている)選手はいますか?
シニア1の茶帯って、まさに今の自分の身の丈のカテゴリーだな、というのを昨年実感しました。
それは参加者のほとんどが自分と同じ境遇、つまりアカデミーの代表だったりインストラクターだったんです。
言わずもがな、同じ年頃ですしね。
そしてその実力も、はっきり言ってしまえば、JFTを筆頭に、これまで練習させてもらった素晴らしい茶帯、黒帯の皆さん、また伸び盛りの紫帯の素晴らしい選手たちとの比較で言えば、脅威性は低いんです。
かといって誰も「弱いねー」という人はいないし。
ただ、負けたくない!という意地が先に立ち、つい冷静さを欠いてしまう部分があるんですね。
ことさら誰が注目、ということはないですけれど、昨年、終盤に足をかけられ2ポイントで負けた相手にはもう負けたくないという気持ちは強いです。
それから、無差別級では、できれば大きい選手とあたってみたいですね。
マクガイヤー兄弟みたいな、ものすごくでっかい人が去年は優勝してたんで。
──試合の意気込みを。
今年は、奇跡的に体の調子がいいんです。
昨年、一昨年も古傷の足首、膝の調子が悪く、昨年末ごろはもう本当に指導すらできないような状態もあったのですが、出来る限りの可能性を尽くし、治療にあたった成果が思ったより早く現れ、今は昨年末の不調は夢だったのではないか?と思うぐらいです。
まあ、逆にこの状態もまた夢うつつなのだろうな…という予感もするんですが。
とにかく、今年は体の調子がいいので、最高のパフォーマンスを発揮したいと思います。
そして、今回は1つ、ごく個人的な強い思いを秘めて大会に臨みます。
大会終了後にその思いは明らかになるでしょう。
とはいえ、あくまでも自分にとってのひとつの区切りですので、
それが何かは期待しないで下さいね。
でも優勝を目指してがんばります。
ファイターズショップブルテリア
ブルテリア携帯サイト
MAXさんは元々、ロスで柔術を始めたので、この大会はいわば里帰り的な意味合いもあり、思いいれも深いそうです。
昨年は階級別・無差別共に3位入賞だったので今年はさらに上を狙って欲しいですね!
──パンナムに出ようと思ったきっかけは?
パンナムは、自分にとって本当に思い入れの深い大会なんですよ。
2003年4月に初挑戦、4回戦勝ち抜き、念願の金メダルを獲得。
さらに翌月には紫帯を授与してもらったんです。
2002年9月から2004年の3月までのカリフォルニア柔術修行中の最も大きな目標のひとつでありクライマックスでもありました。
私にとってL.A.は、初めてグレイシー柔術と出会い、虜になった場所という思い入れがある上、会社を辞め柔術の修行に専念した1年半を含め、約6年半をすごした自分の第2の故郷だと思います。
日本に帰ってきてからも、このパンナム(今年からパン柔術、なんですか?変なの)にはちょっとした里帰り&ヴァケーション気分で毎年参加しています。
ちょうど飛行機のチケットが安い季節だし、修行時代の恩人や友人らと一挙にまとめて再会できるのも楽しみですね。
でも今年は自分の弟子たちを引き連れて参戦するので、すごく気持ちが引き締まります。
すごくいい緊張感です。
──出場するカテゴリーを教えて下さい。
茶帯シニア1ライト級(レーヴィ)です。
30歳以上、あるいは40歳以上でもアダルト部門でチャレンジする皆さんを心からリスペクトします。
でも自分に関してだけは、もともと運動が苦手で、格闘技経験がなく、ストレスと肥満に悩まされていた30歳目前の中年予備軍で、その解消のために柔術を始めた、いわばごく普通のサラリーマン上がりの人間であって、肉体も精神も研ぎ澄まされたアスリートたちが競い合う世界チャンピオンレベルで戦うのはおこがましい、と思っています。
道場の代表のくせに何だ!と思われるでしょうが、これが現実だと思います。
実際、うちの道場ですら私よりコンディションの良い人は何人もいますから。
ましてや20代のバリバリの選手なんて、もう大変ですよ。
うらやましいと思ってますがね。
でも毎日の生活を維持するには、もう毎日のハードトレーニングははっきり言って無理です(笑)
だからこそ身の丈で、自分の年齢、体重で戦うのが、僕のこだわりです。
それが実際に出来るんだよということを、自分と同じような世代の人たち、同じような希望や、ちょっと不安を持って現代を生きている世代、いわばサラリーマン世代の皆さんに、実感してもらえる場所を提供したい、というのがわたしの柔術アカデミーのコンセプトの重要な柱の一つです。
実際、それが競技柔術のよさでもあるじゃないですか?
僕の師匠はホイス・グレイシーとカイケの2人なんですが、いずれもエリオの直系、グレイシーウマイタの本流の育ち。
つまり僕は生粋のエリオ派です。
エリオ・グレイシーの柔術セオリーは、グレイシー柔術の根源であるself-defenseの概念、言い換えればストリートで起こりうるトラブルからいかに安全に逃れるかという考えであり、トラブルに自ら近づいていくことは目的ではなかったのです。
実際、労働を中心とした日常生活を営む人が、何十年もの間、いつでも100%のコンディションを保つことは無理ですもんね。
そもそも腕力や体の大きさでなく、テクニックとてこの原理の応用がグレイシー柔術の最も重要な狙いですし。
あ、でもエリオはそういうことを言っていながら、グレイシーダイエットなど含め、最高のコンディションを継続する努力も実践してるか…。
──どれぐらい減量しますか?
通常80キロ前後なので約7キロです。
今回は3ヶ月ぐらい前から、まずは減量するぞ!という気持ちを整え、2ヶ月前ぐらいから練習量を増やしはじめ、食事の調節も少しずつ始めました。
早めに減量を始めたのですごく楽でしたね。
また最近になって気候が暖かくなり始め、汗をかきやすくなって一気に目標体重に到達できました。
実はもう先週末あたりから普通の食事に近い状態に戻ってます。
やっぱりたっぷり汗をかいた練習後はビールがうまいです。
──減量方法は?
通常の柔術の練習と、自重で行なうフィジカルトレーニング。
全部道場のクラス内で行なっています。
プラス、食事の内容の見直しです。
大好きなとんかつ、カレー、らめーん、チャーハン、ハンバーグ(←子供)はある程度我慢し、でも我慢できなくなったら時々食べちゃう、ぐらいが気分的に良かったのかな。
ただ、一日のトータル摂取カロリーを押さえるため、夜は野菜たっぷりの鍋でおなかいっぱいにします。
しかし、夕食(練習後なので深夜)時のご飯の量は相当減らしましたよ。
あと脂肪燃焼サプリ代わりに、練習前にコーヒーを飲んでました。
以前はカルニチン、オルニチン等のダイエット系サプリメントとプロテインも摂取してましたが、今回はナチュラルな減量でしたね。
──試合に備えた練習はどのようにしていますか?
クラスの中で会員の皆さんと練習をします。
またクラス終了後のフィジカルトレーニングを続け、基礎体力がアップしました。
通常よりも多く、長くスパーをしたり、休憩を少なくしたりして負荷を高め、休日もちょこっと秘密特訓なぞ行なってみました。
もちろんMax Jiu-Jitsu Academy & Yoga Studioですからヨガも続けてます。
練習後に疲れているときこそ、ヨガトレーニングで体のバランスを整えていました。
疲労や怪我の回復が早かったと感じています。
──どのように戦いますか?
失敗を犯さない。
無駄なスペースを作らず、タイトに攻め、また攻められたときには、タイトに守る。
FANCYでなく、当たり前のことを、当たり前のように出来るようにしたいです。
最近マウントからクロスチョークが少しうまくなった気がするんです。
これって、ヒクソンみたいな方向に進んでるんじゃない?みたいな(笑)
でも試合ってどんな相手が出てくるか、何が起こるかわからないですからね。
とっさのひらめきがビシビシ沸いて出て、その通り動けたら気持ちいいなー、とそんなイメージを今から描いてます。
──注目している(気をつけている)選手はいますか?
シニア1の茶帯って、まさに今の自分の身の丈のカテゴリーだな、というのを昨年実感しました。
それは参加者のほとんどが自分と同じ境遇、つまりアカデミーの代表だったりインストラクターだったんです。
言わずもがな、同じ年頃ですしね。
そしてその実力も、はっきり言ってしまえば、JFTを筆頭に、これまで練習させてもらった素晴らしい茶帯、黒帯の皆さん、また伸び盛りの紫帯の素晴らしい選手たちとの比較で言えば、脅威性は低いんです。
かといって誰も「弱いねー」という人はいないし。
ただ、負けたくない!という意地が先に立ち、つい冷静さを欠いてしまう部分があるんですね。
ことさら誰が注目、ということはないですけれど、昨年、終盤に足をかけられ2ポイントで負けた相手にはもう負けたくないという気持ちは強いです。
それから、無差別級では、できれば大きい選手とあたってみたいですね。
マクガイヤー兄弟みたいな、ものすごくでっかい人が去年は優勝してたんで。
──試合の意気込みを。
今年は、奇跡的に体の調子がいいんです。
昨年、一昨年も古傷の足首、膝の調子が悪く、昨年末ごろはもう本当に指導すらできないような状態もあったのですが、出来る限りの可能性を尽くし、治療にあたった成果が思ったより早く現れ、今は昨年末の不調は夢だったのではないか?と思うぐらいです。
まあ、逆にこの状態もまた夢うつつなのだろうな…という予感もするんですが。
とにかく、今年は体の調子がいいので、最高のパフォーマンスを発揮したいと思います。
そして、今回は1つ、ごく個人的な強い思いを秘めて大会に臨みます。
大会終了後にその思いは明らかになるでしょう。
とはいえ、あくまでも自分にとってのひとつの区切りですので、
それが何かは期待しないで下さいね。
でも優勝を目指してがんばります。
ファイターズショップブルテリア
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