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2010年08月17日

グレイシーマガジン#161 レビューbyセラチェン春山


連日の狂ったような猛暑の中、皆様いかがお過ごしでしょうか。

こんな糞アツい時期に柔術の練習なんかしてたら、10年持つ体が3年しか持たない!

こんな日はクーラーの設定温度をいつもより6℃下げて(チームマイナス6℃キャンペーン)、麦茶に砂糖入れてジックリ読書が一番!というドヌルい在宅柔術家にピッタリなホットな1冊、「グレイシーマガジン」最新号が今月もすでに発売されております!

今月号の表紙は、おそらく格闘技界では今年一番のニュースとなるであろう「ファブリシオ・ヴェウドゥム vs
エメリヤーエンコ・ヒョードル」の、あのフィニッシュシーンをズバリ掲載!そして誌面もヴェウドゥム大特集!

普段はMMAの話題の少ないブラジリアン柔術専門誌である「グレマガ」でも、さすがにこの話題に触れないわけにはいかないでしょう!

いや、むしろ昨今のオールラウンダーが上位を占めるMMA界においては、特異なほど寝技に偏重した、ある意味オールドスクールな柔術出身のMMAファイターであるヴェウドゥムが、これまたベーシックすぎる柔術ムーブとも言える下からの三角腕十字で勝利となれば、熱心な柔術ファンこそノレる話題であるはず!

なんと言っても、まずヴェウドゥム特集の最初の大見出しで「It's Jiu-Jitsu time!」と言い切ってしまうあたり、恥ずかしいほどに柔術原理主義ファンの気持ちをズバリ代弁!

正直言って、ライトな柔術右派である小生でも、これまでヴェウドゥムの試合にノレたことは一度もなかったんですが、今回ばかりは「オレらの柔術大勝利!」と180°手のひらを返して完全に"ヴェウドゥム押し"な気分になってしまったくらいなので、柔術極右メディアであるグレマガ編集部が抱いていただろう昨今のブラジリアン柔術へのルサンチマン、そして今回のカタルシスたるや、涙なくしては読めません!

特集記事では、ヴェウドゥムのこれまでの柔術家、格闘家としての軌跡を辿り、いかに戦い、いかにして頂点に上り詰めたかを、インタビューや写真を交えて紹介。特に記事の最後では、

ヴェウドゥム「ケンカに明け暮れていたオレを救ったのは柔術だった。そして、柔術に出会った頃から、毎日のように練習してきた三角絞めで、オレはヒョードルを倒したんだ。」

まわる、まわるよ、時代はまわる。

柔術は彼をストリートから救い出し、世界最強のファイターに、いや世界最強の「男」に育て上げたのだった…。(第1部完)

まあ著者超訳ですが、それくらいのアツいテンションで描かれている勢いだと思います。

また彼の練習環境についてのリポートもなかなか良い話揃い。

シュートボクセ時代からの盟友ハファエル・コルデイロをヘッドコーチに、スパーリングパートナーにレナート・ババル、柔術コーチには青帯の頃からの師匠オクタビオ・ラッティーニョ・コート(ホメロ・カバウカンチの黒帯)という布陣のヴェウドゥムコンバットチーム。

ババルはヴェウドゥムより先に、自身のストライクフォースでの試合(ロビー・ローラー戦)があったため、お互いが協力しあって試合に向けて調整していたようですが、ババルの試合が先に終わってからも「オレの試合はまだ終わっちゃいない。ヴェウドゥムがヒョードルに勝つまではな!(著者超訳)」とかなんとか、とにかくアツい友情を見せていたそうです。

また柔術コーチのオクタビオについてネットで調べていたところ、ヴェウドゥムがヒョードルに勝利した後、帯のストライプを一本巻いてあげたんだとか。

これまた柔術的にはイイ話ですね。

ヴェウドゥム特集のあとは、試合で極めた三角腕十字に習って、Ataque duplo(Duble attack)、つまり2択攻撃のテクニック特集。

例えば、「背負い投げからの〜小内刈」や「キムラからの〜腕十字」、「十字絞めからの〜モンジバカ」、「腹固めからの〜バックチョーク(門脇スペシャル)」などなど揃いも揃えた12種類!

戦いとは、いつも二手三手先を考えて行うものだという名言もある通り、このダブルアタック、非常に実戦的なテクニックなんじゃないでしょうか。

これにくわえてレギュラーのテクニック紹介ページ「トレーニングプログラム」でも、メンデス兄弟が6つのテクニックを紹介(レギュラーコーナーよりボリュームのあるテクニック企画が直前にあるってのはどうかと思いますが)。

こちらのテクニックは、さすが世界最先端の技術開発力を誇るアトス軍団、かなり難易度の高そうなテクニックで、ホントに実践で使えるのか?というようなアクロバティックな動きもあり、上級者や技マニアも参考になるんではないでしょーか。

そして最終ページの「アンソロジア」(Gスピリッツで言えば原悦生の写真コラムと同じポジション)では、「デジャブ」と題して2001年にPRIDEで行われた「アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラvs マーク・コールマン」のフィニッシュを紹介。

なるほど、確かにあの当時の世界最強候補の最右翼であったコールマンを、まさかの下から三角腕十字で極めたノゲイラと、今回のヴェウドゥム劇的勝利の風景は、MMA史に色濃く残る「It's Jiu-Jitsu time」なシーンとして重なりあうのかも知れない〜、となかなかサウダージ感のある感慨深い誌面構成になっております。

柔術原理主義者は必買マストバイな今月号、是非お買い求めください!



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春山 敬(はるやま・たかし)a.k.a セラチェン春山
JEWELS格闘技スタジオ@MUSE所属
170cm・78kg
ブラジリアン柔術・白帯
2008年 モリシア津田沼 ミルクセーキ早飲み大会優勝(ギネス記録)







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