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2017年09月23日

【セミナー】ジャイー・ローレンソ・インタビュー

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9/26(火)、東京・代々木のミューズ柔術アカデミーにて塚田市太郎&鈴木尚美が主催するジャイー・ローレンソのセミナーが開催される。

このジャイーは既報の通り、UFCジャパンに出場する選手のセコンドでの来日で、大会後は自費で滞在を延長して日本を満喫する予定となっている。

その期間中に行われるセミナーだが、日本にはまだジャイーのことがあまり知られていないようなので、大会前の忙しい中に時間を作ってもらいインタビューを敢行した。

記念すべきジャイーの初インタビューをお届けする。


──はじめまして!今回が初来日と聞きました。まず日本の印象から教えてください。

ジャイー:まだ数日しか過ごしてないけど予想通り日本はいい国だね。ずっと昔からいつか日本に行ってみたいと思っていたからそのチャンスが訪れて嬉しいよ。日本の大事な友達、ツカダとナオミにも再会できたしね。彼らはブラジルのナタウにある私のアカデミーで一緒に練習していたんだ。ツカダは2004、2006〜2007、2008年の3回、ナオミは最初に会ったのは16年前で、それからもう数えきれないぐらいナタウに来ているよ。彼らは私の大事なファミリーだ。

──あなたのアカデミーであるノヴァウニオン・キムラの名前は印象的なので、あなたのことは知らなくてもチームの名前は聞いたことがある人は多いと思います。なぜ自らのチームにキムラの名を付けたのですか?

ジャイー:ジムをオープンした頃はまだインターネットは普及してなくて、どんな名前がいいか思案していた時に図書館でエリオ・グレイシーと木村政彦との試合の文献を見つけたんだ。それを深く読み解いていくうちにこの一連のストーリーが気にいって、特に木村政彦のパーソナリティに強く惹かれたんだよ。試合のスタイルもいいしいつも笑顔でフレンドリーなところもね。それでキムラの名を付けたのさ。キムラが生まれ育った日本に来たから、より深くキムラのルーツを知りたいとも思っているよ。

──そのノヴァウニオン・キムラはいつノヴァウニオンのアソシエーションに加入したんですか?

ジャイー:私がキムラ・アカデミーを作ったときはまだノヴァウニオンではなくて、ただ単にアンドレ・ペデネイラス・チームだったんだ。その頃からリオデジャネイロに行くとペデネイラスのチームで練習していたんだけど、その縁があってペデネイラスとウェンデウ・アレキサンダーがノヴァウニオンを作った際にアソシエーションに加入し、私のアカデミーはノヴァウニオン・キムラとなったんだよ。ペデネイラスと知り合ってから2年後にノヴァウニオンが創設されたと記憶している。90年中期の頃だね。


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──あなたが柔術を始めたのはいつですか?またそのきっかけは?

ジャイー:柔術は92年に始めたんだ。最初のインストラクターはバニ・カバウカンチで、バニはカーウソン・グレイシーの黒帯で現在はブラジリアで柔術を教えているよ。彼の元で柔術を始めたんだ。柔術を始める前には柔道と空手をやってて格闘技が好きだったんだけど、柔術を知らなかったんだ。それで柔術を知ったときに「これはコンプリートマーシャルアーツじゃないか!打撃をかいくぐり倒して極める、これこそ私がやりたいことだ」と思って柔術を学び始めたのさ。柔術は格闘技として優れているだけでなくセルフディフェンスやコンディショニングトレーニングとしても優れてるのがイイよね。それに子供や女性、老いてからでも続けることができるのは素晴らしいと思うよ。

──あなたはいつ、誰から黒帯を取得したのですか?

ジャイー:99年、アンドレ・ペデネイラスからだ。茶帯と黒帯はペデネイラスからで、紫帯はリオデジャネイロの大会に青帯で出て優勝したときにアルバロ・マンスールにもらったんだ。アルバロはナタウ出身でナタウに帰って来た時は私のアカデミーに来て練習したりする仲だったんだけど、当時の私には帯を授与するコーチがいなかったから、アルバロが紫帯を巻いてくれたってワケさ。

──あなたはMMAのキャリアもあるそうですね。

ジャイー:ああ、MMAは6戦を戦っているよ。私が試合をやっていた頃はまだMMAではなくヴァーリトゥードと呼ばれていたけどね。デビュー戦は93年でナタウの隣のレシフェで開催されたトーナメントで初期のUFCみたいに無差別級だったんだ。私は70kgぐらいしかなかったけど、他の連中はみんなデカくて80kg〜90kgぐらいのビッグガイばかりだったんだよ。今じゃそんなこと考えられないよね。そのトーナメントで1日で3試合を戦って優勝したんだよ。しかもそのときはまだ柔術を始めて半年ぐらいしか経ってない白帯でね。だけど柔道と空手の経験があったからなんとか戦えたんだ。そのトーナメントで優勝してもらった小型のバイクを売ったお金でリオデジャネイロの大会に行ったんだ。17歳の頃の懐かしい思い出だよ。もうMMAをやることはないだろうが柔術の試合はまた出たいと思っているよ。いまは忙しくてなかなか難しいけどね。

──あなたはいま選手としてではなくMMAファイターや柔術選手のコーチとして知られています。指導する際に最も大事にしていることは何ですか?

ジャイー:それはディシプリン、規律だよ。テクニックを教えるよりも前にまずは挨拶や礼儀などを教えることにしている。それらが欠けている選手には指導などできないよ。いくら強くても有名でもカネを積まれても私には無理だ。まずは規律をしっかりと守れるような人間性がないと何事も成し遂げられないだろう。でもそんなに難しいことじゃないよ。マットに入る前には一礼をすること、マットの上では常にギを着ていること、指導者や仲間に敬意を払う、などなど、誰にでもできることばかりだろう。規律と尊敬、これが大事だね。これは柔術に限らず柔道や空手でも同じことだろう?これらのことは日本の伝統から学んだことだよ。だから日本は実際に来る前から大好きだったし、ずっと行きたいと思っていたんだ。

──では来週の火曜日に日本で開催するジャイーのセミナーではどんなことを教えてくれるんでしょうか?

ジャイー:まだ参加者のレベルがわからないから何を教えるとは言えないけど、テイクダウンから寝技、サブミッションに至るまで、万遍なく教えるつもりだよ。私には3つのレベルのセミナーの内容を用意している。白・青帯が多かったら基本で大事なこと、中級者が多ければこれ、黒帯ばかりならばこれ、というようなね。でも今回のセミナーはオールレベルだというので、それらをミックスした内容になるだろう。誰が参加しても対応可能だから、そこは安心して参加して欲しい。私のファミリーであるツカダとナオミがこのセミナーの手助けをしてくれるから心強いね。ぜひたくさんのみなさんに私の技術や経験をシェアして欲しいと思っています。アリガトー!



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滞在中に塚田とギの練習したというジャイー。
「ずっと会ってなかったけどギを着てスパーすれば会えなかった時間などすぐに埋めれれる」



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【セミナー】
「ジャイー・ローレンソ・セミナー」
日時:9/26(火) 20:00-22:00
場所:ミューズ柔術アカデミー(東京・代々木)
費用:4000円(一般)3000円(ミューズ会員)
問い合わせ:080-5007-6056 / shmknn@docomo.ne.jp 塚田まで
■セミナー詳細はコチラから!



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©Bull Terrier Fight Gear


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