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2018年01月24日

【インタビュー】岩崎正寛:世界的に名が売れてる選手たちに勝てたのは自信になった

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悲願だったIBJJFのメジャー大会での決勝戦進出を今回のヨーロピアンで達成し、そして準優勝という快挙を成し遂げた岩崎正寛(CARPE DIEM)。

その岩崎に興奮冷めやらぬ試合直後にインタビューを敢行、各試合の振り返りから今大会までの練習内容、そして今後の目標を聞いた。



いま日本だけでなく世界の柔術シーンで最も注目を集める男の独占インタビューをぜひ読んで頂きたい。


──準優勝おめでとうございます。素晴らしい結果を残しました。

岩崎:ありがとうございます。大きな大会でやっと結果を残すことができてホッとしています。

──最初に試合の感想からお願いします。

岩崎:1回戦からアリ・モンファラディ、2回戦でヘナート・カヌート、準決勝でエドウィン・ナジミと強豪ばかりで大変なトーナメントでした。キツい試合ばかりでしたが、この出場メンバーの中で準優勝できたのはよかったですね。

──では初戦から振り返りをお願いします。初戦の相手はアリアンシのアリ・モンファラディでした。

岩崎:アリとは昨年のアジアで試合してるんで強いのはわかってました。なので最初のファーストポイントをしっかり取って、あとはそれ以降の試合のことを考えて大量温存を考えながら試合しました。なので最初にテイクダウンして2ポイント取って、あとはそのまま逃げ切りました。


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1回戦 vsアリ・モンファラディ(アリアンシ)



──次の試合はゼニスJJのヘナート・カヌートが相手でした。カヌートは極めが強く油断ならない選手です。


岩崎:カヌート戦は試合前の作戦はなかったんですが、カヌートはハーフガードに弱いと知ってたので、とりあえずハーフに入れようと思ってました。そしたら案の定、結構苦しんでたので「こりゃ返せるな」と思い、気持ち的には有利になりましたね。そしてしっかりスイープし、トップゲームをキープして勝ちました。あとスタンドでも付き合ってくれると思ってたんでレスリング戦も挑んでみました。これはいままでやってきたレスリング強化の練習の成果を試してみたかったというのもあります。そして最後の攻防のポイントだったハーフガードですけど、あの試合時間だったら耐えれると踏んでハーフに入れて防御して勝ちました。


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2回戦 vsヘナート・カヌート(ゼニスJJ)



──そして準決勝戦、エドウィン・ナジミとの対戦です。エドウィンはムンジアルでも決勝戦にまで勝ち上がっている強敵でしたが。


岩崎:ナジミとも試合も正直策はなかったです。ナジミは凄く極めのアタックを仕掛けてくる選手なので、まずはその極めの防御をしっかりやろうという考えはありました。そうやって極めを凌いでいけば試合の中で必ずエドウィンのミスがあるはずなので、そこを狙おうと思ってました。エドウィンのミスを誘いながらポイントを取れるチャンスを待ち、それで2ポイントが取れたので、そこからエドウィンの猛攻を凌ぎ切って勝ったという試合ですね。

──今回のトーナメントの中でエドウィンに勝ったのは大きいと思いますが、それはどう感じてますか?

岩崎:実際にエドウィンは凄く強かったんですけど、その前にカヌート戦があったので、まずはカヌートに勝つことが目標でした。カヌートはプロ大会のカサイで勝ったりワールドノーギで優勝したりして勢いにノッてるじゃないですか。だから警戒してたのは実はカヌートだったんですよね。でもエドウィンとはいつかやるだろうな、とは思ってたので、研究はしてました。それもあって今回試合して、なおかつ勝てたのは大きな成果でしたね。

──エドウィンに勝利した試合のキーポイントはどこだと考えてますか?

岩崎:エドウィンて試合中に自分のペースを崩さないじゃないですか。なのでそのペースに飲まれないことを念頭に置いてましたね。みんな結構エドウィンの試合に付き合うというか、攻防をやりますよね。50/50や足関節の取り合いとか。でも自分はそれにまったく付き合わないという方法でやりました。あと相手に三角絞めを仕掛けさせて、それを防いでスタックパスに繋げるというのをやったんですけど、それがカヌートにもエドウィンにも通じたのもよかったですね。あれはみんなに反対されたんですけど、実際に試合でやってみてできたので、三角絞めからのスタックパスのディテールを詰めていって技として通用していくぐらいの精度に高めていったらどうなるかなと考えてます。カヌートとエドウィンの三角絞めを凌ぎ、そこから攻めに転じれたので、あそこはキーポイントだったと感じています。


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準決勝戦 vsエドウィン・ナジミ(グレイシーバッハ)



──そしてついに決勝戦、vsマイケル・ランギ戦にまでたどり着きました。ヨーロピアンというメジャー大会の決勝戦という大舞台での対戦です。


岩崎:負けてこんなこと言うのもなんなんですけど、自分的にはテイクダウンで2ポイント入ったんじゃないかな?という思いはあります。しかも2回も。最初は相手の引き込みミスでファルタが入った場面で、あそこで自分は腰を抱えてたので自分のテイクダウンだと思ったんですけど入りませんでした。あとの1回は引き込みの際に足首を持ってたのでテイクダウンできた!って思ってレフリーを見たけど三者とも無反応でシーンとしてて(苦笑) なんだテイクダウンにならなったじゃん!てちょっと焦りました。終わってみればそういう細かい攻防もポイントでしたね。それから結局ランギのガードを打ち崩せなかったので、あそこの引き込みに合わせての2ポイントが入ってたらと思うと残念だし、運がなかったなとも感じましたね。でも最終的にはランギからポイントを取られてはいないので、相手に何もさせなかったというのはよかったと思います。ランギとは前にもヨーロピアンで試合してて、そのときはランギのスパイダーガードに翻弄されまくって何もできずに三角絞めで負けてるんですよ。スパイダーで煽られて三角絞めにハメられて一本負けしてます。だからランギのスパイダーガードにしっかり対応できたこと、自分のベースが強固になってたことが試合中にわかって「これは耐え切れる」と思いました。これは下半身強化のフィジカルトレーニングの成果でしょうね。


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決勝戦 vsマイケル・ランギ(アリアンシ)



──去年が3位、今年が準優勝でひとつ順位が上がってますが、それに対しての自己評価はどうでしょうか。


岩崎:去年勝ったメンバーと今年勝ったメンバーでは格というかレベルが全然違いますよね。そういった世界的に名が売れてる選手たちに勝てたので凄く自信になりました。自分もその選手たちの輪というか、トップグループの中に入っていくということを目標にきて練習をしてきたので、それがやっと形になってきたなと実感してます。いまやるべきことを粛々とやってきたのが身を結んできたんだと思うと自分のやり方は間違ってなかったという思いですね。

──去年のムンジアルが終わり、アジア選手権を挟んで今大会までの間にどこを中心に強化してきたとか、なにかポイントはありましたか?

岩崎:一番はスクランブルを制することですね。試合の中でぐちゃぐちゃになったときに、そこでいかに自分に有利なポジションを取れるか、ポイントやアドバンテージが取れるかということを考えて練習してきました。スクランブルになったときに冷静に対処できるように心がけてました。あとは自分が苦手としていたことを克服することです。それはバックマウントだったりバックを取られそうになった際のエスケープだったんですけど、それをやってきたおかげでバックを狙われてもポジションを取られない、または逃げれるという安心感に繋がったのかなと思いますね。前までだったらちょっと危ないポジションに入ってしまうと冷静さを欠いてあたふたしてしまってたんですが、今回はそういう場面がなかったのは進化してるポイントだと自分で思いますね。そういった前までの弱点というか改善すべき点が少しずつなくなってきて全ての局面に対応できるオールラウンダーになれてきてると実感してます。だからハーフガードだけを使うのではなく、場面によっては最初のファーストコンタクトでテイクダウンを狙っていったり、いろんな戦い方ができるようになりました。いままではハーフガード一辺倒だったのが、それだけではなくなったし、また違った武器を持てた、持てるようになったのはよかったです。

──では今回の全試合を通してなにが一番良かった点ですか?

岩崎:フィジカルが負けてなかったことですね。今回試合後にランギに「前と違って凄く強くなってたけど、その強さのシークレットはなんだ?」って聞かれたんですけど「シークレットなんてないよ、オレは寿司を食って強くなったんだ!」って言い切ったんですけど(笑) まあそれは冗談として、いままでフィジカルをやり込んできたことの成果が今回の勝利に繋がっているのは間違いないですね。それを自分でも感じたし、試合相手もそれはそうだったんじゃないかなと思います。外国人選手に対してフィジカルで負けないってことは自分ならではの武器のひとつだし、戦っていく上での柱になるので、それがわかって凄く良かったですね。

──今回、ヨーロピアンで準優勝という結果を残しました。次の目標はなんでしょうか?

岩崎:次はパン選手権に出ますが、そこでベスト8、大会2日目に勝ち残ることが目標ですね。ヨーロピアンは1日だけでトーナメントが終わりますけど、パン選手権のアダルト黒帯はクォーターファイナル、準々決勝戦からは大会最終日に行われるので、そこに勝ち残ることを目指していきます。パン選手権はヨーロピアン以上に強い選手が出てくると思いますけど、その誰もに勝てるチャンスがあるはずだし、自分自身も屈しないぞという強い気持ちを持ってマットに立ちたいですね。

──そこでパン選手権の優勝ではなくあえてベスト8を目標にしてるのはなんでですか?

岩崎:まずはベスト8に勝ち残らないと優勝までたどり着けないからです。今回は4試合を戦ったんですけど、パン選手権の場合は1試合か2試合を勝てば大会2日目のクォーターファイナルに進出できるはずと踏んでます。なので最初の試合に勝てれば体力の温存ができるので、それも考えてのベスト8が目標ですね。

──では最後にメッセージをお願いします。

岩崎:日本柔術のレベルは決して低くはないということを今回の結果で見せれたと思います。次の試合までにまたたくさんの練習をしてこういった結果を残し続けていけば、世界に達すると信じてやっています。それが自分だったり、橋本(知之)だったり芝本さんだったりですね。世界のトップ選手と戦っても勝つチャンスがある、彼らと並んでも遜色ないレベルにある選手も日本にたくさんいるんだということをみんなに知って欲しいですね。そして若い選手やこれから世界に挑むことを目標にしてる選手たちにも一緒に付いてきて欲しいし、一緒に戦って欲しいと思いますね。





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