2018年12月19日
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【Review Wednesday】ポール・シュライナー「SUPER DRAGS」

みなさんおつかれさまです、元Jiu Jitsu NERDライターの成田です。
今回紹介するのは、ポール・シュライナーの教則DVD「SUPER DRAGS」です。
ポール・シュライナーの教則モノを取り上げるのは、ハーフガードの教則(1/2 Guard)以来1年ぶり3度目。
もはやDigitsuの看板インストラクターといえますね。
今回のテーマは「アームドラッグ」ということで、マルセロ・ガルシア仕込みのアームドラッグテクニックが2枚組3時間オーバーの大ボリュームで収録されています。
アームドラッグといえば個人的に忘れられないのが昨年秋のこと。
カート・オシアンダーのトレーニングパートナーで、現在はEmpire Jiu Jitsuのインストラクターを務めるジェイク・スコベルが代々木に襲来した際、自分はノコノコとスパーリングをお願いしたわけですが、開口一番、ジェイクに腕を抱えられ、顔面からマットに突っ込んだ記憶があります。
そんな苦い思い出が蘇ってきてしまったため、今回は冒頭から再生ではなく、まずディフェンステクニックからチェックしてみることにしました。
アームドラッグのディフェンスは1枚目の最後に2つのテクニックが紹介されています。
ひとつ目はアームドラッグを仕掛けられたと同時に(腕を抱えられたタイミング)、抱えられた腕と同じ方向に飛んでサイドに回るというもの。
なかなか反射神経がいりそうですが、オープンガードの相手と距離を詰める際に膝を立てておき、腕を抱えられたらその膝をマットについてワイパーの要領で相手のサイドに回り込む、というバリエーションも紹介されています。
こう書いていても伝えられている実感がまったくありませんが、ともかく後者のテクは、わざとアームドラッグを取らせるフリをしてサイドを取るカウンターとしても使えそうです。
もうひとつのディフェンスは、アームドラッグにはアームドラッグで返すというもので、腕を抱えてきた相手の腕にコネクトしたまま背後に回り込んでバックを取るテクニック。
こちらも一度マットに倒れ込むようにして相手の腕を引きバックを取るカウンター的なバリエーションが紹介されています。
全体としては、
【1枚目】
片手で相手の腕を抱えるベーシックなアームドラッグに始まり、両手で腕を抱えるダブルドラッグ、ノーギでよく見られる首を抱えられた状態でその腕を取るカラータイドラッグ、ハンドファイトで相手の腕を取れなかった際にダブルアンダーで相手を抱えるようにしてからバックなどを狙うテクニックなど
【2枚目】
ラペラを使ったカラードラッグからワンレッグXや、ループチョーク、フックスイープへの移行、ポールが15か16歳の頃から使っているというカラードラッグからのマルガリータスイープ、フラビオ・カントの柔道テクをベースにしたラペラと肩口を掴むスーパードラッグ(スタンドからのアタックもあり)、噛みつきをしてきた相手の脇を起点にバックに回るEnterrada、クルシフィックスからのチョークやアームロック、キムラなどのサブミッション
という塩梅で、腕を抱えるモノからラペラや肩口を掴むものまで、DRAG、たぐる系のさまざまなテクニックが一作にまとめられているのが非常に興味深かったです。

【近日入荷予定】
ポール・シュライナー「SUPER DRAGS」
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