2007年11月13日
「アクション・リアクション柔術」訪問記
先月の韓国レポートで通訳&現地コーディネーターとして活躍してもらったパラエストラ八王子の小倉さんからアクション・リアクション柔術の道場紹介レポートが届きましたので紹介したいと思います。
小倉さんは語学研修で韓国に1ヶ月半ほど滞在し、ソウルを中心にいくつかの道場を練習で訪れてきたそうです。
それではレポートです!
─────────────────────────────────────────
どうも初めまして。
パラエストラ八王子所属の小倉と申します。
今回、縁あって、9月上旬から約一ヵ月半韓国に滞在していました。
以前当ブログで紹介された、韓国首都圏選手権にもこっそり通訳的な立場で同行していたりもしました。
韓国滞在中に、橋本さんが行けなかった「アクション・リアクション柔術」を訪問してきましたので、拙いながら、橋本さんに代わって紹介したいと思います。
アクション・リアクション柔術(以下AR柔術)は、元々はあの名門道場TT柔術の韓国本部でした。
しかし、皆さんもご存知の通り、残念ながらブラジルのTT柔術総本部が解散してしまったため、TT柔術コリア(当時)も、現在はアリアンシの協力を仰ぎながら、「アクション・リアクション柔術」と名称を変更して活動しています。


AR柔術はソウルに隣接する広域市、インチョン(仁川)市にあります。
ソウル市内からも地下鉄1号線に乗れば乗り換えなしで来ることができます。


最寄り駅は済物浦(チェムルポ)駅。
駅の本当に目の前で、徒歩30秒くらいです。


道場は地下にあり、階段の天井には館長自作の詩が!
内容を要約すると
「今日も疲れた体を起こして鍛錬に励む。
柔らかさと力の妙義を深く深く学び、空っぽの心に教えを染み込ませよう。」
ていう感じでした。


入り口ドアにはこんな一文が。
「TT柔術コリアは韓国柔術の歴史を作る場所です。
伝説を作りましょう。誰にでも行うことができます。」
熱い!


ブラジリアンカラーのマットと、壁一面の
ドラゴンボールの絵がいかにもブラジルチック!
AR柔術の代表を務めるのは、コブリンヤから許された茶帯を巻くカン・ソンシル館長です。


コブリンヤとカン館長の写真が、道場の壁に飾られていました。
この道場の代表であるカン館長は、韓国人としては初めてブラジルに長期滞在して柔術修行を行った方だそうです。
ブラジルでの練習先には、TT柔術を選び、そこで徹底的にしごかれたようです。
当然、実際にAR柔術でクラスにも参加してみました。
まずは道場の周りを走りながら体をほぐし、マット運動。
ここまでは日本と大差なかったのですが、そこから早い腕立て50回、壁を使った逆立ち腕立て10回、綱登り1回、腹筋50回…を1セットにして計3セット、のサーキットトレーニングが!
正直ここでかなりへろへろになってしまったのですが、白帯の道場生たちが頑張ってこなしている(もちろんカン館長は余裕)手前、泣き言は口にできませんでした…。
カン館長曰く、「これは基礎体力というよりは、柔術に必要な持久力を養う訓練。実際にTT柔術でやっていたメニューを軽くしてやってるんだよ」とのこと。
これでも軽いのか…と正直思いました。
そこからはテクニックを2つほどやり、最後はスパー、という流れだったのですが、スパーも時間を決めず、5〜10分ほどを、館長の采配で決めている感じでした。
この日のテクニックは、ハーフガードからのスイープを2種類。
かなり実践的な内容で、自分も非常に勉強になりました。


道場生に指導するカン館長。
スパーの方は、最初は白帯の方々とやりました。
しかし、みんな、白帯とは思えないほど手ごわい!
基礎体力はかなりのレベルにある上、カン館長の教えている基礎がしっかりしているせいか、正直苦戦しました。
その後にカン館長ともスパーをしたんですが、見事にケチョンケチョンにされました…。カン館長は、体重は65キロ程度と自分よりやや軽い程度なのですが、とにかく止まらない!
TT柔術スタイル、テレレスタイルを忠実に受け継いで、上になっても下になっても、とにかく攻めまくりの攻めまくり!スタイルでした。
しかも積極的に一本を取りに来るので、守ることも難しかったです。
カン館長はTT柔術修行時代を振り返って、「スパー中に、もし30秒間動かないでいたら、テレレにめちゃくちゃ怒られた。その時は、道場を一周するようにロープが吊るしてあったんだけど、それを一周させられたよー」と笑ってました。
そんな経験があってのアグレッシブスタイルかー、と納得したのでした。
カン館長はTT柔術時代に、あのコブリンヤとも仲が良かったようで、今も頻繁に連絡を取り合っています。
韓国柔術連合会主催の大会では、最新の国際ルールで試合が運営されていますが、それは、このカン館長がコブリンヤから直接最新情報を入手しているからなのです。
カン館長の招聘で、過去にコブリンヤの韓国セミナーも行われています。


韓国の格闘技専門誌で大々的に紹介された、コブリンヤセミナーの様子
カン館長と自分は、偶然歳も同い年で、色々と親しく話をさせていただきました。
テレレのことを本当に尊敬していて、TT柔術解散を本当に惜しんでいること。
母体となる道場が解散した状態で、ブラジルから遠く離れた韓国で、たった一人で指導を続ける苦しさ。
技術的な疑問があっても、すぐにそれを解決できることのできないもどかしさ。
正直、日本で柔術を楽しむ自分とは、全く違う悩み、苦しみを抱えていました。
現在の日本柔術界は、黎明期を脱して、発展期にあると言えるでしょう。
優秀な指導者が多数存在し、黒帯に直接教わることができます。
しかし、韓国はそうではありません。
まさに黎明期にある韓国柔術界では、指導者たちが、試行錯誤を続けながら柔術を広めています。


AR柔術の道場生たちと。
しかし、カン館長たち、韓国柔術界の第一世代に当たる人たちには、やはり熱い情熱があります。
そして、ブラジルで直接学んだ、高いレベルの技術もあります。
このまま発展を続ければ、数年後の韓国柔術界は、かなりのレベルになっているのではないでしょうか?
最後に、隣国韓国にも、日本と同じように柔術を愛し、楽しむ柔術家かいます。
観光のついでに、是非是非どこかの道場に立ち寄ってみてください。
きっと、彼らは大歓迎してくれます。


TTマークの前で、TTポーズ!
ACTION&REACTION JIU-JITSU ACADEMY
B1 649-13 Dowha 1Dong Nam-Gu
Inchon Re. Korea
TEL:82-32-884-7786
C.P:82-11-9038-3171
ファイターズショップブルテリア
ブルテリア携帯サイト
小倉さんは語学研修で韓国に1ヶ月半ほど滞在し、ソウルを中心にいくつかの道場を練習で訪れてきたそうです。
それではレポートです!
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どうも初めまして。
パラエストラ八王子所属の小倉と申します。
今回、縁あって、9月上旬から約一ヵ月半韓国に滞在していました。
以前当ブログで紹介された、韓国首都圏選手権にもこっそり通訳的な立場で同行していたりもしました。
韓国滞在中に、橋本さんが行けなかった「アクション・リアクション柔術」を訪問してきましたので、拙いながら、橋本さんに代わって紹介したいと思います。
アクション・リアクション柔術(以下AR柔術)は、元々はあの名門道場TT柔術の韓国本部でした。
しかし、皆さんもご存知の通り、残念ながらブラジルのTT柔術総本部が解散してしまったため、TT柔術コリア(当時)も、現在はアリアンシの協力を仰ぎながら、「アクション・リアクション柔術」と名称を変更して活動しています。


AR柔術はソウルに隣接する広域市、インチョン(仁川)市にあります。
ソウル市内からも地下鉄1号線に乗れば乗り換えなしで来ることができます。


最寄り駅は済物浦(チェムルポ)駅。
駅の本当に目の前で、徒歩30秒くらいです。


道場は地下にあり、階段の天井には館長自作の詩が!
内容を要約すると
「今日も疲れた体を起こして鍛錬に励む。
柔らかさと力の妙義を深く深く学び、空っぽの心に教えを染み込ませよう。」
ていう感じでした。


入り口ドアにはこんな一文が。
「TT柔術コリアは韓国柔術の歴史を作る場所です。
伝説を作りましょう。誰にでも行うことができます。」
熱い!


ブラジリアンカラーのマットと、壁一面の
ドラゴンボールの絵がいかにもブラジルチック!
AR柔術の代表を務めるのは、コブリンヤから許された茶帯を巻くカン・ソンシル館長です。


コブリンヤとカン館長の写真が、道場の壁に飾られていました。
この道場の代表であるカン館長は、韓国人としては初めてブラジルに長期滞在して柔術修行を行った方だそうです。
ブラジルでの練習先には、TT柔術を選び、そこで徹底的にしごかれたようです。
当然、実際にAR柔術でクラスにも参加してみました。
まずは道場の周りを走りながら体をほぐし、マット運動。
ここまでは日本と大差なかったのですが、そこから早い腕立て50回、壁を使った逆立ち腕立て10回、綱登り1回、腹筋50回…を1セットにして計3セット、のサーキットトレーニングが!
正直ここでかなりへろへろになってしまったのですが、白帯の道場生たちが頑張ってこなしている(もちろんカン館長は余裕)手前、泣き言は口にできませんでした…。
カン館長曰く、「これは基礎体力というよりは、柔術に必要な持久力を養う訓練。実際にTT柔術でやっていたメニューを軽くしてやってるんだよ」とのこと。
これでも軽いのか…と正直思いました。
そこからはテクニックを2つほどやり、最後はスパー、という流れだったのですが、スパーも時間を決めず、5〜10分ほどを、館長の采配で決めている感じでした。
この日のテクニックは、ハーフガードからのスイープを2種類。
かなり実践的な内容で、自分も非常に勉強になりました。


道場生に指導するカン館長。
スパーの方は、最初は白帯の方々とやりました。
しかし、みんな、白帯とは思えないほど手ごわい!
基礎体力はかなりのレベルにある上、カン館長の教えている基礎がしっかりしているせいか、正直苦戦しました。
その後にカン館長ともスパーをしたんですが、見事にケチョンケチョンにされました…。カン館長は、体重は65キロ程度と自分よりやや軽い程度なのですが、とにかく止まらない!
TT柔術スタイル、テレレスタイルを忠実に受け継いで、上になっても下になっても、とにかく攻めまくりの攻めまくり!スタイルでした。
しかも積極的に一本を取りに来るので、守ることも難しかったです。
カン館長はTT柔術修行時代を振り返って、「スパー中に、もし30秒間動かないでいたら、テレレにめちゃくちゃ怒られた。その時は、道場を一周するようにロープが吊るしてあったんだけど、それを一周させられたよー」と笑ってました。
そんな経験があってのアグレッシブスタイルかー、と納得したのでした。
カン館長はTT柔術時代に、あのコブリンヤとも仲が良かったようで、今も頻繁に連絡を取り合っています。
韓国柔術連合会主催の大会では、最新の国際ルールで試合が運営されていますが、それは、このカン館長がコブリンヤから直接最新情報を入手しているからなのです。
カン館長の招聘で、過去にコブリンヤの韓国セミナーも行われています。


韓国の格闘技専門誌で大々的に紹介された、コブリンヤセミナーの様子
カン館長と自分は、偶然歳も同い年で、色々と親しく話をさせていただきました。
テレレのことを本当に尊敬していて、TT柔術解散を本当に惜しんでいること。
母体となる道場が解散した状態で、ブラジルから遠く離れた韓国で、たった一人で指導を続ける苦しさ。
技術的な疑問があっても、すぐにそれを解決できることのできないもどかしさ。
正直、日本で柔術を楽しむ自分とは、全く違う悩み、苦しみを抱えていました。
現在の日本柔術界は、黎明期を脱して、発展期にあると言えるでしょう。
優秀な指導者が多数存在し、黒帯に直接教わることができます。
しかし、韓国はそうではありません。
まさに黎明期にある韓国柔術界では、指導者たちが、試行錯誤を続けながら柔術を広めています。


AR柔術の道場生たちと。
しかし、カン館長たち、韓国柔術界の第一世代に当たる人たちには、やはり熱い情熱があります。
そして、ブラジルで直接学んだ、高いレベルの技術もあります。
このまま発展を続ければ、数年後の韓国柔術界は、かなりのレベルになっているのではないでしょうか?
最後に、隣国韓国にも、日本と同じように柔術を愛し、楽しむ柔術家かいます。
観光のついでに、是非是非どこかの道場に立ち寄ってみてください。
きっと、彼らは大歓迎してくれます。


TTマークの前で、TTポーズ!
ACTION&REACTION JIU-JITSU ACADEMY
B1 649-13 Dowha 1Dong Nam-Gu
Inchon Re. Korea
TEL:82-32-884-7786
C.P:82-11-9038-3171
ファイターズショップブルテリア
ブルテリア携帯サイト