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2008年07月20日

高谷コラム「柔道界の分裂」Part.3

前回から約2ヶ月の間が空いてしまった、一部で熱烈な支持があるこの「高谷コラム」。

久しぶりの再開です!

☆過去の高谷コラムはコチラから!

それでは、どーぞ!!

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まず冒頭でお詫びしたい。

まずは前回からかなり間があいてしまったこと。

そしてこの柔道界分裂の稿は一回延長の今回にて完結のはずであったが、更にもう一回、次回での完結となる。

なるべく簡潔にこの騒動についての記述をまとめるつもりであったのだが、予想以上の事項の多さに著者自身改めて驚いている次第である。

さて前回は昭和60年1月、全柔連との抗争最中、学柔連側が学生のみならず社会人その他も含めた柔道の統括団体として「全日本柔道協会」(全柔協)を発足させたことまでを述べてきた。

その後の動き、学柔連は昭和61年1月、各方面に「要望書」を配布している。

その内容は「問題の根源は講道館・全柔連の表裏一体」「講道館が家元世襲制のもと段位の発行を独占、営利主義である」「現状は柔道国際化の流れにもとる」「全柔連は最早統括団体としての資格も能力もない」の四点に集約される。

これに対し、それまで比較的この問題に関しその意を表することの少なかった全柔連側が「最近の柔道界に関する問題ご報告」と題した反論を公開。

これは、この問題の経緯を長々と述べた上で「学柔連はエリート意識が強く協調性に欠ける」と切って捨てたものであった。

両者の対立が最も激化、そして表面化した時期であった。

この年、それまで国会議員柔道連盟による調停工作が行われてきたこの問題が、ついに2月24日、衆議院予算委員会で取り上げられる事態となった。

「体育行政の責任は文部省にある」と質問した社会党の代議士に対し、答弁したのは時の文部大臣・海部俊樹氏。

言わずと知れた後の内閣総理大臣である。

「真の統括団体としての全柔連組織確立に向けての、法人認可の必要性」を強調したのである。

ここからの約2年、事態は収束に向けて加速していく。そして昭和63年、筆者は大学に入学した…。





いわゆる「柔道国会」といわれた昭和61年2月の衆議院予算委員会で答弁した海部文部大臣(当時)。後には内閣総理大臣や、自民党離党後は新進党党首も務めた。






昭和63年、連盟分裂の収束から新たな出発の場に立ち会うことの出来た、まさにその当日の筆者。当時18歳、身長169センチ、体重90キロ。柔道はまだ初段であった。





高谷聡(こうたに・さとし)
パラエストラ吉祥寺・代表。
ブラジリアン柔術・黒帯、柔道四段。
BJJFJ公認B級審判員。
現CSF(コンバット・サブミッション・ファイティング)王者。
CSF王座は2007年6/1、ニュージーランド、オークランド、トラスト・スタジアムにて前王者、ニール・スウェイルスと戦い、これを延長戦の末にポイント判定で降し王座獲得。
だが王座獲得の後、防衛戦の予定はない。(2008年7月現在)
※その試合の詳細は2007年06月01日のこのブログのニュージーランド編を参照のこと。
☆ニュージーランド編はコチラ、画像はコチラ


★著者経歴
・昭和45年2月11日生まれ、38才(独身)
・昭和57年、12才で武道を始める。
・昭和59年、合気道初段。
・昭和61年、16才で柔道に転じ以降、高校・大学・実業団にて選手として出場。
・現在は母校の柔道部監督を務める。
・平成7年、柔道4段取得。
・実業団所属時代、鈴木道場サンボクラスに入門、初段を取得。
・平成9年、鈴木道場サンボクラスに出稽古の中井祐樹先生と知り合う。
・同年末に開設されたパラエストラ東京(当時パレストラ東京)に入門、ブラジリアン柔術を始める。
・平成13年、パラエストラ吉祥寺を設立。
・平成17年、ブラジリアン柔術の黒帯を取得。




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