2010年05月04日
グレイシーマガジン#157 2010年5月号by山内康悦

グレイシーマガジン#157 2010年5月号、表紙はキモノ姿のヴァンダレイ・シウバ。
特集は「練習するために学べ!」となっています。
今回の巻頭インタビューは「ザ・スタイリスト」と題し、MMA30戦目となるダン・ヘンダーソンとの試合を控えたジェイク・シールズが、格闘技初心者へのアドバイス、自身の格闘技キャリアにおいての転換点、試合のスタイルについて語っています。
「舞台裏」のページはブラウリオ・エスティーマの北アメリカツアー。
ブラウリオは1月の後半から50日間、31都市で31回セミナーをやり、北米各地でセミナーをしながら合間にサーフィンやスノボなどを楽しんで、色々な出会いがありかなり充実した旅だったようです。セミナーではADCCで炸裂していたリバーストライアングルについてよく質問されて教えていたそうです。日本でもぜひやって欲しいですね。
「ライフスタイル」のページは「ファイターの休養」。
現代の都市生活で引き起こされる極度の精神的疲労から回復するための方法を色々な角度から考察しています。精神的な休養のための「現代生活からの隠遁生活のすすめ」的な内容です。隠遁生活に持っていってはいけない10のものとして、携帯電話、時計、スーツとネクタイ、目覚まし、コンピュータ、ポータブルTV、髭剃り、仕事の手帳、あとなぜかパイルドライバー(粉砕機?)をあげていました。とにかく重要なのは自分の精神的な限界点を知って、組織の歯車的な奴隷にならないことだそうです…。
最後にお勧めとして、映画「イントゥザワイルド」、ガルシア・マルケスの著書「百年の孤独」(私は10ページで挫折しました)、去年のグレイシーマガジンの「ライフスタイル特集号」、ジャズのCDを聴く(ちなみに写真はジョン・コルトレーンの「メディテーションズ」)等を挙げていました。
GMのこんな記事が個人的には結構好きで楽しんで読んでいますが、やはり単なる格闘技雑誌には収まらない魅力がありますね。特に今の日本では心の病が問題になっているし、是非とも柔術家の方々に職場や学校で参考にして欲しい内容だと思いました。本当に。
特集記事は「効果的なトレーニング」と題して、道場での練習をより効果的なものにするためのアドバイスを、ドラクリーノ、ハファエル・メンデス、ヒクソン・グレイシー、ヴァンダレイ・シウバの練習や指導から考察しています。
特に記者がヒクソン・グレイシーのクラスに参加したときに感じた内容の部分では、ヒクソンの教え方や柔術について細かく観察してレポートしています。自分も何度かヒクソンのセミナーに出て感じたことと全く同じこと(見えない柔術云々)が書いてあったので「そうなんだよ!」と思いました。派手さはないけど、まさに柔術の本質的な部分に言及しています。
「トレーニング・プログラム」のページはオモプラッタ特集。
記者がわざわざポルトアレグレまで行って取材してきてくれました。
パンナム2007王者のフェルナンド・パラディーダが、オモプラッタのための基本ムーブやトレーニング、オモプラッタのバリエーション6種類を細かく解説しています。
「戦士のトレーニング」は今回はメディシンボールを使ったトレーニング。
メディシンボールは打撃系の練習ではよく使われますが、壁に当ててそれを取るいくつかのバリエーションを紹介しています。筋肉だけではなく相手に対する反応を早くする神経系のトレーニングにもよさそうです。
ちなみに筆者のマーティン・ルーニーさんは20年近くメディシンボールをトレーニングに使っていたのに、娘さんに「なんでメディシンボールって名前なの?」と聞かれて、答えられなくて焦ったとか…。
他にも、水中のトレーニングについて詳細に解説した「ジナスチカナトゥラウ」、鶏肉ととうもろこし、玄米の料理のレシピ「グレイシーダイエット」等々盛りだくさんで、特に今回は表紙にも「歴史的な号」と謳っている程の内容なのでぜひとも全ての柔術家に読んで頂きたい内容です。
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山内 康悦(やまうち・こうえつ)
AXIS柔術アカデミー所属
175cm・75kg
ブラジリアン柔術・茶帯 柔道・参段
カンペオナートアベルト05&07・アダルト茶帯レーヴィ級3位
イーストジャパン09・マスター茶帯メジオ級優勝