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2010年12月28日

いま中国が熱い!! Part.5

今回はその他の試合の紹介をしたいと思います。

面白い選手として、青帯74kg以下の代表、アトスフィリピン所属 ラルフ・ゴーからの刺客 サントス・ジュニア選手がいました。



アトス系のくねくねガードで相手を翻弄しながら、ここ一番ではガッチリ三角で一本も取れる、これからが楽しみな選手です。




ラルフも一押しで、来年の日本の大会には出場させようと考えているそうです。




地元上海出身、アラバンカ柔術所属のミャオ・ジン選手。
もと柔道選手の経験を生かし、隙なくプレッシャーをかけての腕十字で連続一本勝ちして優勝。
女子青での代表権を獲得。
当日は大会進行を手伝いながらの参加でしたが、試合時には集中して結果を出せるのだから、まさに立派の一言。



ミャオの試合後のコメント
「まず各試合の感想ですが毎回の試合の感覚は同じです。自分の能力をすべてその試合に使います。勝つか負けるかは考えません。本戦への抱負ですがもちろん優勝を得ることを望みますが、そのためには望む結果が出るように練習に励まなければなりません。良い成績を収めるために目的を持って練習に取り組みます。毎日の練習量は多いですが、アブダビの大会で上位に入るためにはさらに強化した練習でないと好成績はおさめられないと思っています。(日本をどう思う?)日本はとてもいいところです。私の山田重孝先生も大変良い先生です。私は日本で素晴らしい訓練を受けて、私の柔術は大変進歩しました。私は大変感謝しております。彼がいなければ現在の私もありません。私はさらに柔術を楽しんで学びます。」




惜しくもミャオに負け、アブダビ行きを逃した九龍柔術所属のアキ選手。
九龍代表の北氏をサラッとかわす日本語など四ヶ国語をあやつる語学力を生かし、来年からはブルテリアショップで働くそうです。
ダイエットして、DEEP Xのラウンドガールも狙っていますので、皆さんも応援してあげて下さい。
大会スタッフに名を連ねるコパ・デ・マカオをしっかりと宣伝!




女子表彰台。
優勝  ミャオ・ジン(アラバンカ柔術)
準優勝 アキ・ユー・インチャウ(九龍柔術)




チャイナオープン黒帯 無差別級
ブルードラゴン所属 キム・ジンチル(ブルードラゴン)
vs
荒牧 誠(香港柔術)




引き込んだ荒牧をがっちり抑えようとキムがプレッシャーをかける。
開始1分、荒牧がスイープに成功。




そのままパスを狙っていくがキムも足を抜かせない。
再度、荒牧が引き込みからの攻撃でアドバンをとり、2分半過ぎにスイープで2点追加。
さらに大きくバランスを崩したキムから怒涛のパスで3点。




ここでキムが試合放棄をアピール。
荒牧がチャイナオープンを制する。




荒牧選手の試合後のコメント
「キム選手にはしっかりと脇を差されてしまい、速い動きと、上からの圧力に手こずりました。パスを仕掛けたときに僕の膝がわき腹に当たり負傷したそうです。
現在、Vパフォーマンスの選手たちカポラル、クイントンとよく練習をしています。カポラルは技術が巧く、そのうえ速く動け、いざという時には力強さも出せる一流の黒帯です。今日は、彼とどう戦うかだけを考えて(上海に)来ました。結果としてアブダビは銀でしたが、普段の練習のおかげでチャイナでは優勝し、2つのメダルを手に入れられて良かったです。
本日の大会についてですが、2つの異なったルールの大会を同時進行するのは、選手側から見ると混乱しやすいと思います。ぜひ香港での開催も考えて欲しいです。もちろん、その時には色々とお手伝いさせてもらいます。」
荒牧選手は練習に私生活に充実されてます。
今年はご結婚もされたそうです。
おめでとうございます!!




総評・ルルディレクターのシドのコメント
「この大会は柔術が中国へと踏み出すための貴重な第一歩と感じています。この大会を主催したWJAJCの関係者、参加した選手の皆さんに心からの賛辞を贈りたい。今日の選手たちや、試合の運営を、私なりに分析してみますと、2年後には中国は世界的な競技レベルに達すると思っています。中国がもつ未来への可能性を表した、とても素晴らしい大会であったと思います。」




北圭介氏(九龍柔術)のコメント 
「初めて上海で国際大会を開くにあたり、主催者さんは大変苦労されたと思います。本当にお疲れさまでした。
ただ今回は慣れない中の大会で、私もレフリーとしてお手伝いさせて頂いていたのですが次回に向けて改善の余地もありました。
全体的にはテレビ中継も入り、とても豪華で良い大会でした。中国の連盟は中国政府公認ですので、次回からは問題点も必ず改善されると思っております。
これからもサポートの程、宜しくお願いします。

今大会ではレフリーとして大活躍された北氏は香港・マカオの大会プロモーターでもあります。
1月8日にマカオの高級リゾートホテルで開催されるコパ・デ・マカオにぜひ出場して下さい!とのことです。




瀧澤恵介の試合後のコメント
「初めての中国での国際大会の開催という事で運営面ではスタッフの方々も戸惑っている点が有ったように見えましたが、終わってみればWJAJCの山田会長のリーダーシップの元、たくさんの名勝負を見られた素晴らしい大会であったと思います。参加者はタイ、香港・マカオ・フィリピン、韓国、日本、中国とアジア各地から100人ぐらいが参加していたでしょうか。私の所属する九龍柔術(Kowloon BJJ)は香港では最も古い柔術ジムになるのですが、今回の中国アブダビプロ中国予選では老舗の意地として優勝を全て独占する心意気でチームのメンバーと参加しました。結果として、私のチームは黒茶3位、紫2位、青2位、女子白青2位と、どの階級も惜しいところでチケット取得には至らず、悔しい反面、私にとってもメンバーにとっても次の挑戦意欲をかきたてる良い経験となりました。

 私個人の結果としては、茶黒混合のカテゴリにエントリーし、階級別は2回勝って優勝。そして各階級の優勝者だけが参加できる無差別の準決勝ではホドリコカポラルとの対戦になりました。彼は今年のヨーロッパ選手権黒帯レービ優勝、アブダビプロ・ブラジル予選で3位と、ノリに乗っているATOSの新鋭。彼が一回でもミスをして極める事が出来れば大金星、美味しいなと試合に臨みました。ただ、結果としてはスイープされ、パスされ、その後守られ0-5で敗北。彼が一度でもミスをするチャンスを狙っておりましたが、流石にそのチャンスはくれませんでした。

 青、紫でも非常にレベルの高い試合も見られ、中国での格闘技、柔術熱は間違いなく今後伸びていくと確信出来ました。来年、また強いチームを作り乗り込みたいと思います」




今大会入賞者&大会スタッフたち。



最後に大会委員長を務めた山田重孝・WJAJC理事長のコメントで今レポートを締めくくりたいと思います。


「中国発の冠大会、中国の柔術が出発いたしました。

まず、大会会場でお礼をいえなかったのでこの場をお借りして、12月の寒い時期に参加をしてくれた中国本土に住んでいる選手の方、海外から遠征してくれた選手の方、がんばって手伝ってくれたスタッフ、試合を裁いてくれた審判陣の皆様、皆さんのご協力、本当にありがとうございます。

今回の大会は中国政府の許可を取り、政府公認の正式な大会であります。

冠を頂きましたアブダビ首長国のシェイクに感謝します。

中国はこれからアブダビルール主導で進んでいくつもりです。

大会前日のルール講習会ではWJAJCの国際ルール委員長でもあるUAE柔術協会のシド氏に実技指導していただきました。

講習を受けた方々はアブダビより正式な認定書が発行される運びとなっております。

私は中国柔術のレフリーを育てるために、この度アブダビに要請をし、これが現実いたしました。

中国とアブダビ、柔術の世界ではより親密な関係でありたいと願います。

この度の大会には色々な見方があると思いますが、全てそれも試練として受け止めて中国はこの試練を乗り越えて行きます。

これからの中国WJAJCの柔術を皆さんよろしくお願い致します。」

全5回に渡って紹介した「いま中国が熱い!!」、いかがだったでしょうか?!

また機会がありましたらレポートさせて頂きたいと思います。

ではまたの機会まで、Ate proximo!







©Bull Terrier Fight Gear
www.b-j-j.com

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