English Portugues Japanese

2011年07月29日

マリオ・ヘイス、グレイシーバッハからアリアンシに移籍!


GracieMAG.comに掲載された衝撃的なニュース、マリオ・ヘイスの電撃移籍について今日は書きたいと思います。

GracieMAG.comにによると、なんとグレイシーバッハ所属だったマリオ・ヘイスが長年のライバル関係にあったアリアンシに移籍、ムンジアルの王座返り咲きを狙うというのです。

★GracieMAG.comのニュースはコチラから!

このニュースはいま柔術界で貴重な情報源となっているブス氏のツイッターでも取り上げられており、マリオのコメントを日本語訳しているので、それを転載させて頂きます。

「俺はどうしてももう一度チャンピオンになりたいんだ。カリーニョスとマーシオには本当にお礼を言いたい。バッハのヤツらは強くて最高だった。ただ彼らはみんな色々な所に行っちゃうからね・・・。1箇所で一緒に練習できないんだ・・・。俺はバッハの為に戦い、マーシオ、ブラウリオ、ホジャー、ホミーニョ、ジェファーソン・モウラ等たくさんの素晴らしい選手と練習する夢を叶えた。みんな最高だったが、段々一緒に練習できなくなった。特に俺の練習場所であるサンパウロでは練習環境が厳しくなったんだ。俺はムンジアルに集中したかった。そこでアリアンシなら俺をもう一度トップにしてくれるんじゃないかと考えたんだ。バッハのみんなには本当に申し訳ない。言い訳するつもりもない。バッハのギを見る度にファミリーの一員だと感じていた。けど残念だが変化の時なんだ。俺は大会に集中したいんだ。」

★その他、貴重な柔術情報満載のブス氏のツイッターアカウントはコチラから!


マリオ・ヘイスはかつてアカデミーの移籍を何度となく繰り返していましたが、ここ数年はグレイシーバッハに在籍し続けており、自分はこのままバッハ所属のまま現役生活を終えるものと思っていました。

が、ここにきて突如アリアンシに移籍ですから驚き以外の何者でもありません。

アリアンシとグレイシーバッハは過去、ムンジアルのチーム優勝争いでライバル関係にある強豪アカデミーの双璧。

またコパドムンド&ムンジアルの両世界大会の統一王者時代のマリオ・ヘイスを破り、ムンジアル王者になったかつてのライバル、コブリンヤも所属しているのがアリアンシです。

そこにいまやグレイシーバッハを代表する選手となっていたマリオ・ヘイスが唐突に移籍をブチ上げたんですから驚愕。

日本の方は「たかがアカデミーの移籍ぐらいで大げさな!」と思うことでしょうが、海外ではアカデミーの移籍は大きなこと。

それにこれはアカデミーメンバーの結束が強いブラジルでのことですから、このマリオ・ヘイスの移籍は大きな話題になってるようです。

過去にマリオが移籍を繰り返していた当時、マリオは影で「クレオンチ(ポルトガル語で裏切り者)」と呼ばれていたことすらあったぐらい。

確かにマリオはこれまで尋常じゃないぐらいアカデミーの移籍を繰り返していました。

ここでマリオ・ヘイスのムンジアルでの戦績と共にアカデミー移籍の歴史をザッと振り返ってみましょう。

ブラジル・サンパウロのポルトアレグレにあるスール柔術で柔術のキャリアをスタートしたマリオ・ヘイスはその後、BTTに移籍。

青帯ではBTT所属でムンジアル優勝を果たしています(2000年)。

その翌年の2001年はウイナー・ベーリンギに移籍して紫帯で準優勝、翌2002年は茶帯で3位入賞。

そして黒帯を巻いて出場した2003年に当時、絶対的な強さを誇ったフレジソン・パイシャオンに三角絞めで勝利し決勝戦に進出。

決勝戦ではベテランのアレッシャンドリ・ソッカに勝利して黒帯世界王者になりました。

このときがマリオ・ヘイスの全盛期で翌2004年もムンジアル連覇を果たすも、この年はウイナー・ベーリンギに出戻り参戦でした。

さらに2005年にはまたBTTに出戻り移籍して準優勝(優勝はパイシャオン)、翌2006年からはグレイシーバッハの所属となり、レーヴィに初参戦も決勝戦で同門のセルシーニョに敗れ準優勝となっています。

通常、ムンジアルの決勝で同じアカデミー所属の選手同士が勝ちあがると試合を行わずに優勝をシェアすることが多いのですが、このときはマリオのバッハ移籍後初試合で、まだ移籍を繰り返していたマリオに対するバッハ勢の強い反発もあり特例的に試合は行われたようです。

この試合のあと、セルシーニョは「オレこそがバッハだ!」と興奮した面持ちでコメントし、それとは対照的に試合に敗れてうなだれるマリオをバッハ側からはマーシオ・フェイトーザがただ一人、気落ちしたマリオを気遣っていたのを目撃し、その場面が忘れられません。

2007年はバッハ所属のまま再びペナに階級を戻して参戦するも、ここで後にライバル関係となるコブリンヤと初対戦して敗れ、またも王座奪還ならず。

このように2004年以降はずっとムンジアルでチャンピオンにはなれないでいます。

その忸怩たる思いが今回のアリアンシ移籍という思い切った決断に踏み切らせたのは想像に難くないことでしょう。

またそれほどまでしてムンジアルでもう一度、王者になりたい!というマリオの執念が感じられるのも事実。

ここはクレオンチと呼ばれることも辞さずにアリアンシ移籍して来年のムンジアルに再挑戦するマリオの背水の陣に期待したいと思います。



©Bull Terrier Fight Gear

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by 素手の漁師   2011年07月30日 13:54
5 10年以上第一線で活躍して、なお強さを求めてチームを移籍するとは、ヘイスのプロ意識の高さに脱帽です。

記事について、ヘイスのコブリーニャとの初対戦は2005年のムンジアルでの準々決勝ではなかったでしょうか?

ヘイスが意地をみせて、コブリーニャのコパドムンドとの2冠を阻止したのではなかったかと。(ヘイスは、2005年のコパドムンドではあのATOS総帥のハモン・レモスに敗れ、マットに居座る大騒動を起こしたはずです。)
2. Posted by Kinya   2011年07月30日 20:53
同じような指摘を他からも頂きました。
当時、ゴンカクにそのような記述があった、と。
ですが自分は過去に「コブリンヤとマリオはムンジ決勝で初対戦」と聞いたので、今回の記事にもそう書きました。
ですが過去の話でもあり、直接聞いた話でもないので現在、真相を究明すべく調査中ですのでしばしお待ちを。
3. Posted by 素手の漁師   2011年07月30日 22:43
ゴン格の記事でしたね。
2005年のムンジアルDVDで、フーベンス・シャーレスとアナウンスしている声が聞こえているので、出場はしていると思います。
移籍後のヘイスの続報も期待しています!

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔