2016年07月17日
【レポ】七大学柔道
7/9(土)と10(日)の2日間、東京の講道館(1日目)と日本体育大学柔道場(2日目)において「第65回 全国七大学柔道優勝大会」が開催された。
今大会はブラジリアン柔術にも多大な影響を与えたとされる高専柔道のルールを受け継いだ、ほぼ唯一定期(毎年)開催される大会として知られている。
七帝大学(北海道大学・東北大学・東京大学・名古屋大学・京都大学・大阪大学・九州大学)の間で覇権が争われている事から「七帝柔道大会」とも呼ばれ、この大会に向けて各大学の学生は日々研摩を積む。
その様子を描いた作品として増田俊也氏の小説「七帝柔道記」(2013年 角川書店)が注目を集めたのは記憶に新しい。
七都市で持ち回りで開催されるため、東京開催は7年ぶりとなる。
チームの勝利のために“意地と意地のぶつかり合い”を繰り広げる学生たちの姿は観る者を熱くさせた。
男子トーナメント決勝
京都大学 6−3 大阪大学
15人の団体勝ち抜き戦となる男子トーナメントの決勝は京都大学が3人残しで勝利し、16年ぶりの優勝を果たした。
寝技中心とされるルールながら決勝戦では投げ技による決着が4回、抑え込みによる決着が5回と激しい試合内容であった。
女子リーグ戦は三大学の出場。三人制の点取り方式の行われた。
豪快な投げ技を披露した大阪大学が優勝し、北海道大学の四連覇を阻止した。
男子トーナメント
優 勝 京都大学
準優勝 大阪大学
3 位 名古屋大学 東北大学
男子トーナメントは1回戦で敗退した大学が敗者復活戦に回った
女子リーグ戦
優 勝 大阪大学
準優勝 北海道大学
15人の代表選手が向かい合う光景は圧巻。
1試合を行うのに約2時間かかる。
試合は二面進行で行われた。
引き分けを狙うことが評価されるのは勝ち抜き戦ならでは。
猛攻を凌ぐ度に歓声が上がり、拍手が起こる。
どれだけ劣勢であっても試合時間6分(大将・副将戦は8分)のうちに、一本取られなければ引き分けとなる。
うつ伏せの姿勢で守りに徹する。
準決勝では名古屋大学が体格で勝る京都大学に対して驚異的な粘りを見せ、引き分けを連発。
結果は京都大学が5-3(二人残し)で勝利。
キレイに投げれば一本決着となるが、それは難しい。
通常の柔道では反則となる引き込みや極端な防御姿勢が有効となるからだ。
まるでモダン柔術。相手の脚に自分の脚を絡めて、互いが寝た状態で時間が過ぎていく試合も時々見られた。引き分けに持ち込む戦法か。
腕十字を仕掛けられ、腕が完全に伸びているように見えるが、試合終了まで耐え抜き、引き分けに持ち込んだ選手がいた。腕を傷めたようだが勝利への執念が凄まじい。
関節技を仕掛けられても立ち上がる事で「待て」が宣告され、仕切り直しとなるのは通常の柔道と同じ。
会場で配られていた大会パンフレット。出場選手の写真入りプロフィールや七大学柔道試合審判規定が掲載された約40ページの豪華な内容。
優勝を決めた京都大学は円陣を組んで大合唱を披露。
男子トーナメント優勝
京都大学
男子トーナメント準優勝・女子リーグ優勝
大阪大学
Photo and text by Yuji "sloth" Arai
Jiu Jitsu Priest
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