2016年08月02日
【レポ】COPA BULLTERRIER 2016:黒帯の試合
7/31(日)、神奈川県横浜の大桟橋ホールで開催されたブルテリア主催「COPA BULLTERRIER 2016」。
会場を横浜の大桟橋ホールに移し、参加者1000人規模、8面マットで開催された“真夏の柔術大祭典”。
今回から数回にわたってレポートをお伝えしていく。
まずは“新黒帯”の活躍が注目された黒帯の試合から。ホブソン・タンノ“シュシャ”、そしてパンテーラことヴァンダレイ・タカサキはコパ・ブルテリアの常連選手だが、今年は二人揃って黒帯トーナメントへの参戦となった。
シュシャはコパ・ブルテリアの前週に開催されたJBJJF全日本選手権でひと足先に黒帯デビューし、ライト級3位入賞。
加古拓渡、チャールズ・ガスパーら、日本のトップたちが参戦する本トーナメントの中で、どれだけ力を発揮できるかが注目された。
一方のパンテーラは、全日本選手権後に黒帯に昇格。
全日本では茶帯フェザーで準優勝となったものの、レフェリーへの冒涜行為で公式記録から抹消されてしまっている。
黒帯デビュー戦となるコパ・ブルテリアは、アドバンなしサドンデス決着のASJJFルールを今年から採用しているため、アドバンを積み上げ確実に勝利をモノにする試合巧者のパンテーラがどれだけ順応できるかにも関心が集まった。
アダルト黒帯ライトフェザーは松本義彦(CARPE DIEM)が圧倒的な強さを見せつけた。初戦は後藤貴史(吹田柔術)相手に27-2と大量のポイント差をつけ、7:23裸絞めで勝利。
ジエメルソン・ハッタ(ダムファイトジャパン)をP6-2で破り勝ち上がってきた川嶋和哉(パラエストラ千葉)との決勝でも、パス、マウントなどの猛攻を見せた松本がP11-0で川嶋を下し、階級別優勝。
今大会の6日前に黒帯になったばかりの“新黒帯”パンテーラは、アダルト黒帯フェザー初戦で工藤修久(鈴木道場柔術クラブ)相手に、テイクダウンからバックにまわりチョークで4:42一本勝ちで黒帯デビューを白星で飾る。
続く準決勝、平尾悠人(X-TREME柔術アカデミー)との対戦は、P2-2から突入したサドンデスが20分以上の激闘となったが、Wガードから上を取ったパンテーラが勝利し決勝進出。
決勝の相手は、カーロス・キムラ(Impacto Japan BJJ)相手に6:07、バックチョークを極めて勝ち上がってきた加古拓渡(GSB)。
試合はP4-4の中盤、4:28に片羽絞めを極めた加古が一本勝ちで優勝。ちなみに加古はオープンクラス初戦でシュシャとも対戦し、ヒザ十字で一本勝ちしている。パンテーラ、シュシャの新黒帯2人にとっては“黒帯の壁”を感じさせる存在となったか。
トラブルが続出したのがアダルト黒帯ライトのトーナメント。初戦のチャールズ・ガスパー(Impacto Japan BJJ)対クレベル・コイケ(ボンサイ)では、P8-6でチャールズの勝利に終わるも……
勝ち名乗り前のチャールズのマシンガンを連射するようなパフォーマンスにクレベルがご立腹! チャールズが必死になだめて事なきを得たが、久しぶりの柔術参戦となったクレベルにとっては後味の悪い結末に。
須山渉(ボンサイ)をサドンデスで破ったシュシャ対チャールズの決勝では、ASJJFで認められているビデオ判定が思わぬ事態を招くことに……。P0-0の試合終了間際、Wガードから先に上を取ったチャールズに2ポイントが与えられるも、ビデオ判定で無効となりサドンデスに突入。
サドンデスではシュシャがオモプラッタからスイープを決めて試合終了……かと思いきや、この判定にチャールズが抗議してまたもやビデオ判定となり、合議の末、試合を再開。今度は引き込んだシュシャがオモプラッタから腕固めを極めて決着となったが、進行が長時間止まり、マットサイドで試合を控えていた選手にとってはとんだ災難に。
アダルト黒帯ミディアムヘビーはレアンドロ・クサノ(クサノチーム)が全試合一本勝ちで優勝。レアンドロは初戦で松村威(チーム野武士)相手に1:33、ヒザ十字で勝利し、アレック・ボールディング(ヒロBJJ)との決勝も5:25、ヒザ十字で勝利している。
アダルト黒帯オープンクラスはボンサイ勢の独断場。関根“シュレック”秀樹は初戦で平尾悠人をヒザ十字で下し、準決勝はレアンドロにP11-2で勝利し決勝進出。
階級別での憂さ晴らしか、クレベルは初戦で工藤修久を2:40、腕十字で下し、2回戦ではカーロス・キムラに4:11、送り襟絞めで一本勝ちして準決勝進出。
格の違いを見せつけたのがオープンクラスのみのエントリーだったマルコス・ソウザ。初戦の後藤貴史(吹田柔術)をP24-0からの十字絞めで勝利すると……
続く加古拓渡戦は1:23、腕十字を極めて快勝し、準決勝はクレベルとシェア。
クレベル、関根がそれぞれ勝利を譲り、マルキーニョスがオープンクラス優勝を果たした。
オープンクラス
優 勝 マルコス・ソウザ(ボンサイ)
準優勝 関根秀樹(ボンサイ)
3 位 クレベル・コイケ(ボンサイ)レアンドロ・クサノ(クサノチーム)
階級別では試合が組まれなかったヨースキ・ストー(Impacto Japan BJJ)が参戦し、3人巴戦となったマスター黒帯オープンクラス。1回戦、ヨースキ対ハンゲル・ホドリゲス(RRT)はP0-0のままサドンデスに突入。ハンゲルの引き込みに合わせてパスガードを決めたヨースキの勝利となったが、ハンゲルがこの試合であばらを負傷。
ハンゲル負傷棄権のため、決勝はヨースキ対ファビオ・スガワラ(INFIGHT JAPAN)の戦いに。こちらもP0-0で試合終了となったが、ヨースキに1、ファビオに2つのペナルティが入っていたためヨースキの勝利に。
マスター黒帯ヘビーワンマッチ決勝は、ファビオ・スガワラ(INFIGHT JAPAN)がハンゲル・ホドリゲス(RRT)に腕十字を極めて2:34一本勝ち。
鈴木恒太(ボンサイ)と根岸洋祐(ノヴァウニオンジャパン)のマスター黒帯フェザーワンマッチ決勝は、P2-0で鈴木が勝利し優勝。
シニア2黒帯オープンクラスはアサダ・トシオ(Impacto Japan BJJ)とアレッシャンドレ・ドスサントス(サブミット)のワンマッチ決勝。序盤から猛攻を続けたアサダがパスからクロックチョークを極め、3:54一本勝ちで優勝を手にした。
シニア2黒帯フェザーのワンマッチ決勝は秒殺試合。
引き込んだエジソン・カゴハラ(Over Limit BJJ)がアレッシャンドレ・ドスサントス(サブミット)にフットロックを極め、1:11一本勝ちし1月以来の試合復帰戦を快勝している。
Photo and text by Satoshi Narita / Jiu Jitsu NERD
Jiu Jitsu Priest
Jiu Jitsu NERD
BJJ-WAVE
MUSE Jiu Jitsu Academy
©Bull Terrier Fight Gear
加古拓渡、チャールズ・ガスパーら、日本のトップたちが参戦する本トーナメントの中で、どれだけ力を発揮できるかが注目された。
一方のパンテーラは、全日本選手権後に黒帯に昇格。
全日本では茶帯フェザーで準優勝となったものの、レフェリーへの冒涜行為で公式記録から抹消されてしまっている。
黒帯デビュー戦となるコパ・ブルテリアは、アドバンなしサドンデス決着のASJJFルールを今年から採用しているため、アドバンを積み上げ確実に勝利をモノにする試合巧者のパンテーラがどれだけ順応できるかにも関心が集まった。
アダルト黒帯ライトフェザーは松本義彦(CARPE DIEM)が圧倒的な強さを見せつけた。初戦は後藤貴史(吹田柔術)相手に27-2と大量のポイント差をつけ、7:23裸絞めで勝利。
ジエメルソン・ハッタ(ダムファイトジャパン)をP6-2で破り勝ち上がってきた川嶋和哉(パラエストラ千葉)との決勝でも、パス、マウントなどの猛攻を見せた松本がP11-0で川嶋を下し、階級別優勝。
今大会の6日前に黒帯になったばかりの“新黒帯”パンテーラは、アダルト黒帯フェザー初戦で工藤修久(鈴木道場柔術クラブ)相手に、テイクダウンからバックにまわりチョークで4:42一本勝ちで黒帯デビューを白星で飾る。
続く準決勝、平尾悠人(X-TREME柔術アカデミー)との対戦は、P2-2から突入したサドンデスが20分以上の激闘となったが、Wガードから上を取ったパンテーラが勝利し決勝進出。
決勝の相手は、カーロス・キムラ(Impacto Japan BJJ)相手に6:07、バックチョークを極めて勝ち上がってきた加古拓渡(GSB)。
試合はP4-4の中盤、4:28に片羽絞めを極めた加古が一本勝ちで優勝。ちなみに加古はオープンクラス初戦でシュシャとも対戦し、ヒザ十字で一本勝ちしている。パンテーラ、シュシャの新黒帯2人にとっては“黒帯の壁”を感じさせる存在となったか。
トラブルが続出したのがアダルト黒帯ライトのトーナメント。初戦のチャールズ・ガスパー(Impacto Japan BJJ)対クレベル・コイケ(ボンサイ)では、P8-6でチャールズの勝利に終わるも……
勝ち名乗り前のチャールズのマシンガンを連射するようなパフォーマンスにクレベルがご立腹! チャールズが必死になだめて事なきを得たが、久しぶりの柔術参戦となったクレベルにとっては後味の悪い結末に。
須山渉(ボンサイ)をサドンデスで破ったシュシャ対チャールズの決勝では、ASJJFで認められているビデオ判定が思わぬ事態を招くことに……。P0-0の試合終了間際、Wガードから先に上を取ったチャールズに2ポイントが与えられるも、ビデオ判定で無効となりサドンデスに突入。
サドンデスではシュシャがオモプラッタからスイープを決めて試合終了……かと思いきや、この判定にチャールズが抗議してまたもやビデオ判定となり、合議の末、試合を再開。今度は引き込んだシュシャがオモプラッタから腕固めを極めて決着となったが、進行が長時間止まり、マットサイドで試合を控えていた選手にとってはとんだ災難に。
アダルト黒帯ミディアムヘビーはレアンドロ・クサノ(クサノチーム)が全試合一本勝ちで優勝。レアンドロは初戦で松村威(チーム野武士)相手に1:33、ヒザ十字で勝利し、アレック・ボールディング(ヒロBJJ)との決勝も5:25、ヒザ十字で勝利している。
アダルト黒帯オープンクラスはボンサイ勢の独断場。関根“シュレック”秀樹は初戦で平尾悠人をヒザ十字で下し、準決勝はレアンドロにP11-2で勝利し決勝進出。
階級別での憂さ晴らしか、クレベルは初戦で工藤修久を2:40、腕十字で下し、2回戦ではカーロス・キムラに4:11、送り襟絞めで一本勝ちして準決勝進出。
格の違いを見せつけたのがオープンクラスのみのエントリーだったマルコス・ソウザ。初戦の後藤貴史(吹田柔術)をP24-0からの十字絞めで勝利すると……
続く加古拓渡戦は1:23、腕十字を極めて快勝し、準決勝はクレベルとシェア。
クレベル、関根がそれぞれ勝利を譲り、マルキーニョスがオープンクラス優勝を果たした。
オープンクラス
優 勝 マルコス・ソウザ(ボンサイ)
準優勝 関根秀樹(ボンサイ)
3 位 クレベル・コイケ(ボンサイ)レアンドロ・クサノ(クサノチーム)
階級別では試合が組まれなかったヨースキ・ストー(Impacto Japan BJJ)が参戦し、3人巴戦となったマスター黒帯オープンクラス。1回戦、ヨースキ対ハンゲル・ホドリゲス(RRT)はP0-0のままサドンデスに突入。ハンゲルの引き込みに合わせてパスガードを決めたヨースキの勝利となったが、ハンゲルがこの試合であばらを負傷。
ハンゲル負傷棄権のため、決勝はヨースキ対ファビオ・スガワラ(INFIGHT JAPAN)の戦いに。こちらもP0-0で試合終了となったが、ヨースキに1、ファビオに2つのペナルティが入っていたためヨースキの勝利に。
マスター黒帯ヘビーワンマッチ決勝は、ファビオ・スガワラ(INFIGHT JAPAN)がハンゲル・ホドリゲス(RRT)に腕十字を極めて2:34一本勝ち。
鈴木恒太(ボンサイ)と根岸洋祐(ノヴァウニオンジャパン)のマスター黒帯フェザーワンマッチ決勝は、P2-0で鈴木が勝利し優勝。
シニア2黒帯オープンクラスはアサダ・トシオ(Impacto Japan BJJ)とアレッシャンドレ・ドスサントス(サブミット)のワンマッチ決勝。序盤から猛攻を続けたアサダがパスからクロックチョークを極め、3:54一本勝ちで優勝を手にした。
シニア2黒帯フェザーのワンマッチ決勝は秒殺試合。
引き込んだエジソン・カゴハラ(Over Limit BJJ)がアレッシャンドレ・ドスサントス(サブミット)にフットロックを極め、1:11一本勝ちし1月以来の試合復帰戦を快勝している。
Photo and text by Satoshi Narita / Jiu Jitsu NERD
Jiu Jitsu Priest
Jiu Jitsu NERD
BJJ-WAVE
MUSE Jiu Jitsu Academy
©Bull Terrier Fight Gear