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2020年02月07日

【レポ】IBJJFヨーロピアン2020:黒帯決勝戦・その1

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2020年のIBJJFシーズンオープナーイベントのヨーロピアン。

毎年この大会からムンジアルまでのIBJJFサーキットが始まっていくのが通例となっている。

今大会で大きな話題となったのは橋本知之がタリソンから勝利してのヨーロピアン制覇とキーナンの一本負けだった。



橋本は強豪ひしめくルースターのトーナメントで1回戦を澤田伸大との日本人対決を制し準決勝に勝ち上がり、その準決勝ではムンジアルで敗れているクレベル・ソウザにリベンジして決勝戦へ。

反対ブロックからは1回戦でムンジアル10回優勝のブルーノ・マルファシーニと日本の芝本幸司から勝利したタリソン・ソアレスが勝ち上がってきた。

タリソンは昨年のムンジアル後に黒帯昇格したばかりの新鋭とはいえ、紫帯&茶帯でムンジアルを制し、また黒帯になってからもパンパシフィックとワールドノーギを制しており、早くも黒帯でもトップ選手の実力を見せつけていた。

下馬評では圧倒的にタリソン有利だったが、それを覆しての橋本の勝利はタリソン敗れるの報と同時に世界に橋本知之の名を知らしめたといえるだろう。

そしてATOSを離脱し、自らのジム、レギオン・アメリカンJJを設立したキーナンは階級別のヘビー級は優勝したものの、オープンクラスでは衝撃の一本負けを喫した。

試合巧者のキーナンの一本負けはノーギを除けば黒帯では初めてのこと。

キーナンが黒帯に昇格したのは2013年のことなので、最短でも7年以上は一本負けしていないと思われるので、これがいかに異例のことかわかるだろう。

タリソンに勝って優勝した橋本知之の活躍とキーナンの一本負けがアダルト黒帯決勝戦のハイライトだったのは間違いない。


01
ルースター決勝戦
橋本知之(ブラザCTA)
vs
タリソン・ソアレス(シセロコスタ)

Wガードからフットロックを仕掛けてプレッシャーをかける橋本、いつのまにか両者にペナルティが入っていた。そしてガードの橋本、トップのタリソンの図式で試合が進んでいく。タリソンのWアンダーに三角を合わせ足を組んだ橋本だが足の組み方は逆組み。そのままでは極めきるのは難しいと思われたがタリソンも動きにくそうでなかなか外せず。そして隙をみて足を組み換え、レギュラーの三角絞めをセットアップした橋本。タリソンは三角を外せずその状態のまま場外に押し込んでしまい、タリソンが場外逃避行為でDQ、橋本が反則勝ちながらヨーロピアン優勝の快挙!



02
ライトフェザー決勝
ジョナス・アンドラージ(シセロコスタ)
vs
マイキー・ムスメシ(ブラザCTA)

互いにWガードプルを繰り返しペナルティを2つずつの両者。さらにWガードからフットロックを仕掛けるマイキーにアドバンで0-0/2-1に。そしてトップになったマイキーにジョナスがノーアーム三角へ。それをエスケープしたマイキーだがジョナスにアドバンが入り同スコアに。ジョナスはガードから仕掛けるもマイキーの姿勢を崩せず、またマイキーもパスのチャンスをつかめないまま時間が進んでいき試合終了。レフェリー判定でマイキー優勝も場内はブーイング!



03
フェザー決勝
レオナルド・サッジオーロ(BTT)
vs
アイザック・ドーダライン(アリアンシ)

大ベテランの"カスカオン"ことサッジオーロと若きベテランのアイザックの決勝戦。引き込んだアイザックがスイープし先制。そしてレッグドラッグからバックテイクもフックは阻んでポイントは許さずのサッジオーロ。そこからハーフに戻したサッジオーロは立ち上がって片足タックルへ。だがサッジオーロに2ポイントが入り2-2/2-0になるもアイザックがまだアドバンでリード。残り試合時間をサッジオーロのパスを凌いでいったアイザックが勝利して優勝を決めた。



04
ライト決勝戦
ジョナタス・グレイシー (ATOS)
vs
ヴィトー・オリヴェイラ(GFチーム)

新黒帯ジョナタスにベテラン・ヴィトーの顔合わせ。ジョナタスはグレイシーの名前を持つが、かのグレイシーファミリーとの血縁関係はなし。ジョナタスがスイープで先制、ヴィトーはラペラハーフで足を抱えて片足タックル狙いもジョナタスにことごとく潰される。パスれないジョナタス、ポスチャーを崩せないヴィトーで試合は進んでいき、試合時間残り1:45で両者にストーリングのペナルティ。試合終了間際にクローズドからジョナタスをスイープし2-2で同ポイントにし、レフェリー判定でジョナタス勝利で黒帯でヨーロピアン初制覇達成。



05
ミドル決勝戦
ペドロ・ハマーリョ(フォーカスBJJ)
vs
トミー・ランガカー(KMR BJJキムラ)

ヨーロピアン初の欧州勢同士のアダルト黒帯決勝戦。ランガカーはノルウェー、ハマーリョはポルトガルの選手でパキートのニックネームを持つ。パキートは茶帯時代にシュシャを破りヨーロピアン王者になっている選手で、ランガカーはムンジアルでもメダルを獲得している強豪。試合はパキートが先制のスイープするも、すぐにランガカーがスイープし返しタイに。またもスイープしたパキートに対しランガカーはクラブライドで攻めていき、さらにベリンボロに繋げて3:51 送り襟絞めを極めて欧州対決を制した。



06
ミディアムヘビー決勝戦
マヌエル・ヒバマール(ホドリゴピネイロ)
vs
ブルーノ・リマ(AMA JJ)

アグレッシブに攻めていくヒバマールのパスが炸裂しそうになるも、これは場外でノーカウント。パスガードに定評があるヒバマール、相手の襟&裾を握って攻めていくが決め手に欠けるか。スタンドでリスタートでヒバマールが引き込んでスイープに成功もブルーノもすみ返しの要領でスイープを狙う。同じ体勢のまま試合時間が刻々と進んでいき、試合時間が3分を切ったタイミングで相手のスイープのカウンターで首を抱えることに成功したヒバマール、そこからバックに移行して片羽絞め(エゼキエルかも?)で一本勝ちで嬉しいメジャータイトル初獲得でビッグネームの仲間入りだ。



07
ヘビー決勝
アダム・ワルジンスキ(チェックマット)
vs
キーナン・コーネリアス(レギオン・アメリカンJJ)

久しぶりの大会出場のキーナン、アダムの引き込みにテイクダウンを合わせて先制もアダムがすぐにスイープし返しタイに。そしてラペラガードからスイープしたがアダムはまたもスイープし返す。その前にパスのアドバンを得ていたキーナン、4-4/2-0でリードしており、ラペラガードで安全運転か。アダムは積極的にパス仕掛けていくがラペラガードに阻まれ思うように動けずで試合終了。キーナンが4-4/2-0で優勝を果たす。



08
スーパーヘビー決勝
フェリッペ・アンドリュー(ゼニスJJ)
vs
パトリック・ガウジオ(GFチーム)

ラッソーデラヒーバでスイープしかかけたフェリッペだが、そこにうまくヒザ十字のカウンターを合わせてパトリックが秒殺一本勝ちで優勝。



09
ウルトラヘビー決勝戦
イゴール・シュナイデル(Nsブラザーフッド)
vs
セイフ・フミニ(GFチーム)

セイフの方がだいぶ大きく見える体格差のある試合はセイフがテイクダウンのアドバンを得てイゴールの引き込みスイープを潰してハーフガード。スタンドで果敢に攻めていくイゴールがテイクダウンのアドバン。セイフにアドバン2とペナルティ1、イゴールに1つのアドバンで試合は進み、スタンドでの攻防が続いていく。そこでイゴールが引き込みスイープを成功させ2-0、ポイントで先行。さらにハーフからパスし、5-0とリード。そのまま押さえ込んだまま試合終了でイゴール優勝。



10
オープンクラス決勝戦
キーナン・コーネリアス(レギオン・アメリカンJJ)
vs
フェリッペ・アンドリュー(ゼニスJJ)

ヘビー優勝のキーナンとスーパーヘビー準優勝のフェリッペの顔合わせ。引き込んだフェリッペにパスを仕掛けるキーナン。その一瞬のスキをついて三角絞めを仕掛け、そこから腕を三角十字に移行して極めきったフェリッペ、キーナンから衝撃の一本勝ちし、キーナンのWゴールドを阻んでヨーロピアン制覇を果たした。



Photo by IBJJF



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