2020年03月31日
【大会】アブダビ・キングオブマット、2018/2019シーズン振り返り
アブダビ・ワールドプロに次ぐ賞金大会として開催されているアブダビ・キングオブマットは2018/2019年シーズンを大成功させ、早くも柔術シーンに定着したといえるだろう。
そして今年はさらなる高みを目指して2019/2020年シーズンをスタートさせている。
この大会はインビテーションオンリーで開催され、ライト級、ミドル級、ヘビー級の3階級が実施されており、その最終戦は2019年11月のブラジル・リオデジャネイロ大会で、そこでは3つの王座決定戦が行われた。
過去1年間に開催されたアブダビ・キングオブマットを振り返っていきたい。
アブダビ・キングオブマット - ヘビー級
ロシア・モスクワ大会(2019年6月15日)
94kg以上のビッグネーム10人がロシアに集結して行われた今大会。参加メンバーはジョアオ・ガブリエル・ホシャ、カイナン・ドゥアルテ、ウドソン・マテウス、ジョナタス・グレイシー、ジャクソン・ソウザ、ジェラルド・ラビンスキー、ドンファ・チョイ、アダム・ワルジンスキー、ヒカルド・エヴァンゲリスタ、イゴール・シウバは、モスクワのトライアンフ・アリーナで激闘を繰り広げた。ブラジルのジョアン・ガブリエル・ホシャは、グループステージの初戦でカイナン・ドゥアルテに一本負けしたものの、その後の試合を制して決勝戦へ勝ち進んだ。準決勝ではジョナタス・グレイシーのガードからの腕十字を凌いでパスガードを決め3-0で勝利。もう一つの準決勝ではカイナンがウドソン・マテウスを4-2で下し、タイトル争いの権利を獲得した。決勝戦は僅差の試合となったが試合終了間際にテイクダウンのアドバンテージを得たジョアオが辛勝し、アブダビ・キングオブマットのヘビー級王者の座を獲得した。
アブダビ・キングオブマット - ライト級
東京・日本大会(2019年7月27日)
ライト級で優勝したのはアイザック・ドーダラインだった。近年のアブダビ・グランドスラムツアー東京大会はいつも同じ大田区体育館を舞台に、アイザック、ガブリエル・ソウザ、ディエゴ・パト、クレベル・ソウザ、橋本知之、チアゴ・マセド、チェ・ワンキ、澤田伸大の8人の世界最高峰のライト級選手が集結しスリリングな試合を行った。アイザックはグループステージでチアゴをアームバーで仕留め、パトを3-1、橋本をもアームバーで極めて決勝戦に勝ち上がり。反対ブロックではガブリエル・ソウザがジエゴ・パトを4-2で下して決勝に進出した。決勝戦、アイザックvsパトの試合はアイザックがパトをフットロックで極めて優勝し、アイザックはアメリカ人初のアブダビ・キングオブマット王者となったのだった。
アブダビ・キングオブマット - ミドル級
アメリカ・ロサンゼルス大会(2019年9月14日)
グスタボ・バティスタはアブダビ・キングオブマットでのタイトル獲得は容易ではなかった。イザッキ・バイエンセ、トミー・ランガカー、マックス・リンドブラッド、ネイサン・メンデルソン、マヌエル・ヒバマール、マルコス・ティノコ、ディエゴ・ハマーリョの7人の精鋭を相手にバティスタはトップを目指して全力を尽くした。グループステージでまずマルコス・ティノコを14-0で下し、トミー・ランガカーを1-0の僅差で勝利。そして最後にディエゴ・ハマーリョをバックからのチョークで極めた。準決勝でグスタボはボー&アローチョークで秒殺一本勝ちし決勝戦進出を決めた。イザッキ・バイエンセはマルコス・ティノコを1-0のギリギリの勝利で決勝戦に進出。その決勝戦はグスタボ・バチスタvsイザッキ・バイエンセの顔合わせとなり、グスタボはスイープで先制し、その2ポイントを最後まで守り切って勝利し優勝の栄冠を得た。グスタボは若くして成功したアスリートの一人だが、そのキャリアの中で最も大きなタイトルがこのアブダビ・キングオブマット・ミドル級優勝だといえるだろう。
アブダビ・キングオブマット - クラウンマッチ
ブラジル・リオデジャネイロ大会(2019年11月2日)
アブダビのキングオブマットシリーズは3つの階級でクラウンマッチと呼称される王座決定戦を行い、それぞれの階級でチャンピオンを決めることとなった。そこで新たなルールを作り、アドバンテージとペナルティをポイントに変えて試合をよりスリリングなものにする試みを採用し、この新しいエキサイティングなルールセットを採用して行われている。
■ライト級
1年以上もこの王座決定戦を待ったレオナルド・サッジオーロは当初、アブダビ・キングオブマットのライト級リーグ戦を制した後、2018年4月にパウロ・ミヤオと対戦することになっていたが、その後に変更となり対戦相手は2018/2019シーズンのライト級王者のアイザック・ドーダレインとなっている。その試合は壮絶なものとなり、前半はアイザックが攻め込んで4-0のリードを築いたが、後半からサッジオーロが驚異的な追い上げを見せてスイープ&バックで逆転。最終的には7-5でサッジオーロが劇的勝利でライト級王座を手中にした。
■ミドル級
この階級はイギリスのチャールズ・ネグロモンテとブラジルのイザッキ・バイエンセの顔合わせとなった。ネグロモンテは2018年4月から1年以上にわたってミドル級王座の王座を保持しており、その相手のイザッキはガブリエル・アルジェスが欠場したため、その代替選手としてこの王座決定戦に出場する機会を得た。試合は攻守がめまぐるしく変わるハイスピードマッチとなり、イザッキは強烈なパスガードでネグロモンテを追い込んでいき、11-6でミドル級王座決定戦に勝利、新王者イザッキ・バイエンセが誕生した。
■ヘビー級
ヘビー級では新たなチャンピオンが誕生した。ジョアン・ガブリエル・ホシャとジャクソン・ソウザの試合はお互いにリスペクトし合っている様子がうかがえる接戦となった。ジャッキーはいつもながらのアグレッシブなスタイルで自身のゲームプランを遂行し、最後まで試合を支配し続けて最終的には8-6のリードを保ったまま勝利し、ヘビー級王座を獲得、新たなチャンピオンとなった。
このように過去のアブダビ・キングオブマットは数々の名勝負が行われたが、今年は新型コロナウイルス感染予防のために現在のところ、大会再開のめどがたっていないのが現状だ。
だが今年のアブダビ・グランドスラムツアー・東京大会の日程はすでに決まっており、11/14-15の2日間に渡って東京・大田区の大田区体育館で開催予定となっているが、まだ新型コロナウイルスが収束しなければ大会延期もありえるだろうと思われる。
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