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2020年04月20日

【Jiu Jitsu NERD】ミヤオ兄弟の世界初のインタビューをお蔵出し公開

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Jiu Jitsu NERDに掲載された過去のインタビュー記事を特別公開するこの企画。

前回はクロン・グレイシーのインタビューをお蔵出し公開し好評だったが、今回はまだ色帯時代のミヤオ兄弟のインタビューをお届けしたい。

当時のミヤオ兄弟はまだ英語もできずにコミュニケーション障害丸出しで非常にやりづらかったが、それまでに何度か顔を合わせていたためになんとか話ができてインタビューが実現した。

2013年のアブダビ・ワールドプロの大会後に行ったこのインタビューは世界初のミヤオ兄弟のインタビュー記事と言われており、当時はそれなりに話題になったものである。

すでに完売しているJiu Jitsu NERDの創刊準備号 Vol.0の表紙を飾り、しかも巻頭インタビューでもあったミヤオ兄弟のインタビュー記事から一部を抜粋してお蔵出し公開する。


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2013年のアブダビワールドプロの大会後のホテルでインタビューが実現。
Vol.0に掲載されたインタビュー記事の一部を抜粋して再掲する。




「いまや柔術シーンで世界中のアイドル的な存在なのがパウロとジョアオのミヤオ兄弟だ。
童顔の双子にトレードマークの眼鏡、さらにパウロは前歯が欠けておりキャラは抜群。

とても強そうには見えないのに試合ではベリンボロの連発で一本勝ちの山を築く。

そんなギャップが面白いミヤオ兄弟の世界初のインタビュー!」




──まずはプロフィールから聞いていきます。ミヤオ家は日系ブラジリアンなんですよね。簡単な家系を教えて下さい。

パウロ(以下P):ボクのフルネームは「パウロ・エンリケ・ボルジャーノン・ミヤオ」。弟のジョアオは「ジョアオ・ヒカルド・ボルジャーノン・ミヤオ」。ママがイタリアとブラジルのハーフで、ボルジャーノンは母方の名前。パパは純粋な日本人で名前はミチオ。で、おばあちゃんがシズルでおじいちゃんがトグっていうんだ。

──ということは、ミヤオ兄弟は日本・ブラジル・イタリアのハイブリッドなんですね。

P:うん。ちなみにボクたちは4兄弟の一番下の双子なんだ。姉ちゃんは大学で語学を教えていて、兄ちゃんは実家の農家を継ぐために大学院で農作物の研究中。

──凄いエリート一家じゃないですか!ミヤオ兄弟も中退とはいえ大学進学をしていたわけだし、それを聞くとトレードマークのメガネ姿もなんとなく知的に見えるような……。

P:二人とも12歳からメガネなんだよ。試合でポイントが見えづらいからコンタクトにすれば?って勧められるけど、コンタクトは高いでしょ?だからメガネで十分だよ。

──高いといえばパウロ選手の欠けてる前歯の治療費も高そうですね。やはり治療費の捻出が難しいんでしょうか?

P:お金がかかるのももちろんだけど、一番の理由は歯の手術をしたらしばらく練習ができなくなるでしょ?そんなに長い間 練習できないなんて考えられない!だから治さないままなんだ。これは18歳のときにジョアオと練習してるときに歯が欠けて以来、もう3年以上も欠けたままだよ。まあ別に歯がなくても不自由しないし、ボクらにとっては練習できないことの方が問題だよ(笑)。

──柔術を始めたきっかけはなんですか?

P:まず柔術の前に柔道を始めたんだ。それまでマトモな運動をしてなかったから、家族にやれって言われて。柔道を始めたのは14、5歳のときかな?その後に同じギを着たスポーツってことで16歳から柔術もやり始めた。そしたらハマっちゃって柔道を辞めて 柔術だけにして。それからはもう柔術オンリー。

──大学進学のためにサンパウロに出てきてシセロコスタに入門したんですよね?

P:うん。当時はまだマルコ・バルボーザの支部だったね。

──そこで柔術にハマッて大学を辞めちゃったと聞いていますが本当ですか?

P:まあそうなんだけど、理由はそれだけじゃなくて、大学に通ってたときは勉強と柔術の他にアルバイトもしてたんだ。ウチはあんまり裕福じゃなかったから、自分たちで学費を稼がなきゃいけなかったんだよ。それで大学とバイトと柔術を掛け持ちしてたら時間が足りなくなっちゃって、仕方なく大学とバイトを辞めたんだよ(笑)それからは柔術だけしかやってない(苦笑)。

──大学を辞めたとき家族には怒られませんでしたか?

P:超怒られた(苦笑)。特にウチはお姉ちゃんが大学教授だし、お兄ちゃんも大学院に行くようなエリートだったから両親はボクらを同じようにしたかったんだと思う。でも仕方ないよね。大学を辞めたときは勘当同然だったけど、いまは柔術の試合のことが新聞や雑誌に載ったりするようになったから、家族も応援してくれるようになったよ。やっと認められてきたって感じさ。

──弟のジョアオ選手も大学を辞めた時のことを覚えてますか?

ジョアオ(以下J):うん。パウロの言った通りだった。

──なるほど。しかしミヤオ兄弟はブラジル国内では、ほぼ毎週のように試合してますが、そんなに試合して大丈夫ですか?


P:ボクらは試合が好きだから。試合をしていればコンディションもキープできるし。中でもIBJJFの大会ははやっぱ重要でしょ?IBJJFの国際大会でいい成績を残せば、それが実績になっていい スポンサーが付くから。いまは仕事をしてないからスポンサーからのサポートが本当に重要で、ブラジルでの生活はもちろん、海外遠征のためには航空券代金にホテル代、そして出場費用もかかるしマジ大変なんだよ。

──今回のワールドプロのような賞金大会もありますが、世界最高峰とされるムンジアルは賞金はなくメダルだけです。ムンジアルとワールドプロ、言い換えれば名誉とお金、どちらが重要でしょうか?

P:確かにムンジアルはメダルしかもらえないけど「ムンジアル王者」の肩書きは大きいよ。そうすればいいスポンサーが付くからね。だから結局賞金をもらってるのと同じようなもんだし。とにかくいまは大きな大会でたくさんの実績を残すことが一番重要だと思ってる。でもワールドプロは大会後に即現金で賞金がもらえるから最高だね(笑)。ブラジルでの予選に勝てば航空券もホテルも無料の招聘枠で出られるところもいい。だからムンジアルもワールドプロも、どっちもボクらにとっては甲乙つけがたい重要な大会だよ。



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このように誌面から抜粋したインタビューのほぼすべてをパウロが話しており、ジョオアはインタビューの間中、ずっと横に座ってカーペットの毛先をイジったりしてつまんなそうにしていたことを記憶している。

当時は本当にミヤオ兄弟とコミュニケーションを取るのは至難の業で、これだけ話してもらうのにも苦労したが、それだけに貴重なインタビューであるはずだと自負している。

ちなみに本誌ではミヤオ兄弟の色帯時代からの歴史も掲載しているが、それはここでは再掲載不可能なページ構成になってるので、興味がある方はなんとかしてVol.0を入手して読んで欲しい。


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自分がミヤオ兄弟と初遭遇したのは2011年のアブダビ・ワールドプロだった。
その大会でジョアオが青帯オープンクラスを優勝し、一躍人気者に。
ホテルの朝メシを寝癖そのままでがっついていた姿が忘れられない。



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いまはNY在住のミヤオ兄弟だが、ブラジル時代はジムに寝泊まりしていた。
ちなみに自分もここに一晩だけお世話になったことがある。



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