2020年05月06日
【コラム】津村康介のLA通信:コロナでアメリカの失業率は18%に!
ブラジルブログをご覧の皆様こんにちは!
XXVI-SUPPLY(トゥエンティシックス・サプライ)の代表でLA在住の津村康介です。
皆様いかがお過ごしでしょうか?
先月に引き続き「津村康介のLA通信」のコラムを書かせて戴きます。
前回は新型コロナウィルス=COVID-19(以下コロナ)による非常事態宣言が出てからの、ロサンゼルスの状況をお伝えしました。
今回もその続報をお伝えできればと思います。柔術界にとっても暗い話題ばかりですが、最後まで読んでいただけたら幸いです。
このコラムを書いている5月1日の時点でアメリカは世界で1番感染者の多い国となってしまいました。しかし、徐々に減少傾向には向かっており、一部の州では段階的な経済再開も始まっています。
そして私が住んでいるカリフォルニア州の感染被害は先月に比べてだいぶ良くなってきた様な気がします。入院患者の数も少なくなっていき、死亡者も徐々に減っています。
ピークは過ぎたのでは?との見方もでています。
しかし、カリフォルニア州の経済をすぐに再開することは難しいようです。
州知事が感染者が減ったからと言ってすぐに経済再開をするのはリスクが高いと言っているからです。この知事の方針は反対する人もいますが、概ね好意的に受け入れられてます。
そして前回のコラムを書いた後から様々な命令が発令されました。
まず、カリフォルニア州は前回のコラムの時点で4月末までだった外出禁止令が5月15日まで延長になりました。ただ、サンフランシスコ市は先日、5月末まで延長になったのでロサンゼルス市も同様になると思われます。
そしてスーパーでの買い物や、レストランでの持ち帰りをする時に店内に入る時は口を何かで隠して入店する行為が義務つけられました。これは口をマスクや布で覆ってないと入店できない命令です。
そしてお店によっては入り口で体温を測って入場させるところもあります。
入場制限も実施しており、入り口でセキュリティが入店を管理しており、キャパシティの25%〜50%程のお客しか入店できない様にしています。
学校教育も完全にオンラインでの授業に切り替わりました。
これは小学生から大学まで共通です。
さらにアメリカ在住者の為の救済処置として国から給付金が支給されました。
高所得者は貰えないのですが、昨年度の確定申告をしていればアメリカ人、外国人関係無しく、大人は1人あたり$1200、 子供は$500の支援金が支給されるのです。
これには税金がかからないので非常に助かっています。
ただ留学生は確定申告が出来ないので支給されない様です。
給付金以外にも失業者対策もしています。
アメリカでは失業すると失業保険が貰えます。
これは申請するとそれまでの収入によるのですが、満額で週$450、一ヶ月で$1800もらえるのです。
それが最大で26週間貰えます。
今回のコロナに対する処置として、26週間貰える期間が延長となり、最大40週間貰える様になりました。
またその週$450とは別でさらに週$600を7月末まで貰える事となりました。
そうすると最大で7月末までの間は満額で月$4200貰えるのです。
ちなみにこれは収入になるので、もちろん税金がかかりますが....。
これだけ見ると日本の方は「こんだけ貰えるからいいじゃん!」とか思いますよね??
実際、これだけ貰っても厳しいのが現実なんです。
スーパーの入り口はセキュリティーによって入場規制してます
店内に入る時はマスクしないと入場できません
まず貰えるまでの期間がわからないのです。
今回のコロナの件で失業保険を申請した件数が4月の末の時点で3000万件あったそうです。
アメリカの就業人口は約1億7千万人なので約18%程の人が失業した事になります。
そのせいで膨大な量を処理するのに結構時間が掛かるようで、私の知人は申請して一ヶ月経ってようやくお金が貰えたそうです。
その他の理由として家賃が異常に高いことも挙げられます。
ロサンゼルス市のアパートの平均家賃は現在月$2600と非常に高く、これが生活を圧迫しているのです。
ニューヨーク市は月$3300、サンフランシスコ市は月$3900と同様に高く、このまま仕事が出来ないと家賃を支払うのも出来なくなっていきます。
これらの命令や救済処置が施行され、つい先日、カリフォルニア州の州知事が会見を開き、今後の経済再開の順序を発表しました。
この会見では経済再開をカリフォルニア州と隣接しているネバダ州、オレゴン州、ワシントン州、コロラド州の4州と合同で行うとこと、そしてその際に住民の健康と安全を第一に考え、政治ではなく科学で判断する、さらに抜け駆けをしないというものでした。
そして経済再開の段階をコロナの感染者がこのまま減っていくことを条件で4段階に分け行っていくという事でした。
それが以下の内容です。
■Stage1
初期段階での再開=生活に必要な職種での就業→現時点
■Stage2
リスクが低い業態の再開=製造業、小売業の店外でのピックアップ、学校、託児所など。
■Stage3
リスクが高い業態の再開=飲食店での店内飲食、美容、理容業、マッサージ業、ネイルサロン、スポーツジム、ショッピングモール。
■Stage4
外出禁止令の終了=大人数が集まるイベント、コンサート、スポーツイベント。
と、この4段階で分けて進めていくと言ってました。
そして、Stage2,に行けるようになるまで数週間、Stage3,までには数ヶ月かかるだろうとの見通しで、Stage4,に移行する条件はワクチンが開発されてから、との事でした。
この経済再開のステージを柔術に当てはめると、道場の再開はStage3,大会の再開はStage4,となります。
カリフォルニアの経済再開のプロセス
そうなると、カリフォルニア州及び近隣の州にある柔術道場の再開は早くても下半期、大会の再開は年明けくらいになるのではと思っています。
特に柔術の大会は州が所持している体育館でやる事が殆どなのでその可能性は高いと思っています。
その上、道場での練習も人数制限を厳格にしてやることになるでしょう。
そうなると、いざ再開しても人数制限の関係で練習したい時に定員オーバーで練習出来ない会員さんが出てくるケースも十分に考えられます。
また州によって経済再開のスピードが全く違うので一概には言えませんが、大都市がある州は完全な経済再開までの期間は長いと予想されます。
こんな状況ですので、柔術道場は未だに閉鎖しており、大会も勿論ありません。
私共のオンラインストアもこの状況だと全くアイテムが売れません......。
ブルテリアがサポートしている選手に現在どうしているか聞くと、家のガレージで練習したり、外を走る位の事しかできないと言っていました。
また中にはこのタイミングで故障箇所を手術している選手も見受けれらました。
一部の選手は海外に行き練習する選手もいます。
SNSを見ていると一部では勝手に活動再開している道場もある様ですが、非常に感染のリスクが伴う危険な行為だと思います。
私が通っている道場も引き続きInstagramライブやZOOMでの授業を行ってますが、見ている人は減った気がします......。
そして先日アナウンスメントがあり、月謝が払えない人は連絡して欲しいと言ってました。
タダには出来ないけど、払える額を教えて欲しいとの事でした。
徐々に支払いが出来ない人が増えているのかもしれません。
うちの近所の柔術道場もクローズになってます
.......と、ここまでが前回から一ヶ月経ったカリフォルニアの状況となり、依然としてアメリカは厳しい状況です。
明確なガイドラインが発表され徐々に元の生活へ戻れる希望の光が見えてきましたが、ここで気を抜くとまた逆戻りな気もします。これからも気をつけて行動していこうと思います。
日本の皆様も非常事態宣言で不自由な生活を送っていると思いますが、ここはジッと我慢して練習再開できる日を待ちましょう!!
津村康介(つむら・こうすけ)
XXVI-SUPPLY代表
東京出身・ロサンゼルス在住。
柔術はショーン・ウイリアムスのヘンゾグレイシー・ロサンゼルス所属で紫帯を巻く。
奥さんのローラと二人三脚でこの厳しい状況を生き抜いていく。
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ピークは過ぎたのでは?との見方もでています。
しかし、カリフォルニア州の経済をすぐに再開することは難しいようです。
州知事が感染者が減ったからと言ってすぐに経済再開をするのはリスクが高いと言っているからです。この知事の方針は反対する人もいますが、概ね好意的に受け入れられてます。
そして前回のコラムを書いた後から様々な命令が発令されました。
まず、カリフォルニア州は前回のコラムの時点で4月末までだった外出禁止令が5月15日まで延長になりました。ただ、サンフランシスコ市は先日、5月末まで延長になったのでロサンゼルス市も同様になると思われます。
そしてスーパーでの買い物や、レストランでの持ち帰りをする時に店内に入る時は口を何かで隠して入店する行為が義務つけられました。これは口をマスクや布で覆ってないと入店できない命令です。
そしてお店によっては入り口で体温を測って入場させるところもあります。
入場制限も実施しており、入り口でセキュリティが入店を管理しており、キャパシティの25%〜50%程のお客しか入店できない様にしています。
学校教育も完全にオンラインでの授業に切り替わりました。
これは小学生から大学まで共通です。
さらにアメリカ在住者の為の救済処置として国から給付金が支給されました。
高所得者は貰えないのですが、昨年度の確定申告をしていればアメリカ人、外国人関係無しく、大人は1人あたり$1200、 子供は$500の支援金が支給されるのです。
これには税金がかからないので非常に助かっています。
ただ留学生は確定申告が出来ないので支給されない様です。
給付金以外にも失業者対策もしています。
アメリカでは失業すると失業保険が貰えます。
これは申請するとそれまでの収入によるのですが、満額で週$450、一ヶ月で$1800もらえるのです。
それが最大で26週間貰えます。
今回のコロナに対する処置として、26週間貰える期間が延長となり、最大40週間貰える様になりました。
またその週$450とは別でさらに週$600を7月末まで貰える事となりました。
そうすると最大で7月末までの間は満額で月$4200貰えるのです。
ちなみにこれは収入になるので、もちろん税金がかかりますが....。
これだけ見ると日本の方は「こんだけ貰えるからいいじゃん!」とか思いますよね??
実際、これだけ貰っても厳しいのが現実なんです。
スーパーの入り口はセキュリティーによって入場規制してます
店内に入る時はマスクしないと入場できません
まず貰えるまでの期間がわからないのです。
今回のコロナの件で失業保険を申請した件数が4月の末の時点で3000万件あったそうです。
アメリカの就業人口は約1億7千万人なので約18%程の人が失業した事になります。
そのせいで膨大な量を処理するのに結構時間が掛かるようで、私の知人は申請して一ヶ月経ってようやくお金が貰えたそうです。
その他の理由として家賃が異常に高いことも挙げられます。
ロサンゼルス市のアパートの平均家賃は現在月$2600と非常に高く、これが生活を圧迫しているのです。
ニューヨーク市は月$3300、サンフランシスコ市は月$3900と同様に高く、このまま仕事が出来ないと家賃を支払うのも出来なくなっていきます。
これらの命令や救済処置が施行され、つい先日、カリフォルニア州の州知事が会見を開き、今後の経済再開の順序を発表しました。
この会見では経済再開をカリフォルニア州と隣接しているネバダ州、オレゴン州、ワシントン州、コロラド州の4州と合同で行うとこと、そしてその際に住民の健康と安全を第一に考え、政治ではなく科学で判断する、さらに抜け駆けをしないというものでした。
そして経済再開の段階をコロナの感染者がこのまま減っていくことを条件で4段階に分け行っていくという事でした。
それが以下の内容です。
■Stage1
初期段階での再開=生活に必要な職種での就業→現時点
■Stage2
リスクが低い業態の再開=製造業、小売業の店外でのピックアップ、学校、託児所など。
■Stage3
リスクが高い業態の再開=飲食店での店内飲食、美容、理容業、マッサージ業、ネイルサロン、スポーツジム、ショッピングモール。
■Stage4
外出禁止令の終了=大人数が集まるイベント、コンサート、スポーツイベント。
と、この4段階で分けて進めていくと言ってました。
そして、Stage2,に行けるようになるまで数週間、Stage3,までには数ヶ月かかるだろうとの見通しで、Stage4,に移行する条件はワクチンが開発されてから、との事でした。
この経済再開のステージを柔術に当てはめると、道場の再開はStage3,大会の再開はStage4,となります。
カリフォルニアの経済再開のプロセス
そうなると、カリフォルニア州及び近隣の州にある柔術道場の再開は早くても下半期、大会の再開は年明けくらいになるのではと思っています。
特に柔術の大会は州が所持している体育館でやる事が殆どなのでその可能性は高いと思っています。
その上、道場での練習も人数制限を厳格にしてやることになるでしょう。
そうなると、いざ再開しても人数制限の関係で練習したい時に定員オーバーで練習出来ない会員さんが出てくるケースも十分に考えられます。
また州によって経済再開のスピードが全く違うので一概には言えませんが、大都市がある州は完全な経済再開までの期間は長いと予想されます。
こんな状況ですので、柔術道場は未だに閉鎖しており、大会も勿論ありません。
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ブルテリアがサポートしている選手に現在どうしているか聞くと、家のガレージで練習したり、外を走る位の事しかできないと言っていました。
また中にはこのタイミングで故障箇所を手術している選手も見受けれらました。
一部の選手は海外に行き練習する選手もいます。
SNSを見ていると一部では勝手に活動再開している道場もある様ですが、非常に感染のリスクが伴う危険な行為だと思います。
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タダには出来ないけど、払える額を教えて欲しいとの事でした。
徐々に支払いが出来ない人が増えているのかもしれません。
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.......と、ここまでが前回から一ヶ月経ったカリフォルニアの状況となり、依然としてアメリカは厳しい状況です。
明確なガイドラインが発表され徐々に元の生活へ戻れる希望の光が見えてきましたが、ここで気を抜くとまた逆戻りな気もします。これからも気をつけて行動していこうと思います。
日本の皆様も非常事態宣言で不自由な生活を送っていると思いますが、ここはジッと我慢して練習再開できる日を待ちましょう!!
津村康介(つむら・こうすけ)
XXVI-SUPPLY代表
東京出身・ロサンゼルス在住。
柔術はショーン・ウイリアムスのヘンゾグレイシー・ロサンゼルス所属で紫帯を巻く。
奥さんのローラと二人三脚でこの厳しい状況を生き抜いていく。
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