2020年09月07日
【コラム】津村康介のLA通信:アメリカにおける現在の柔術事情
ブラジルブログをご覧の皆様こんにちは。
Twenty-Six Supplyの津村康介(つむらこうすけ)です。
皆様いかがお過ごしでしょうか??
ロサンゼルスはコロナウィルスの影響は弱まって来ているものの、相変わらず経済活動に制限がかかっている状態です。
今月のLA通信は現在のアメリカにおける柔術事情に関してお伝えしようと思います。
■アマチュアの大会が再開!!
Fight2Winのようなプロ大会は既に開催されていますが、アマチュアの大会も再開されるようになりました。
IBJJFでは無観客のうえ、会場内には選手本人とコーチ1名のみの入場制限を設けた状態で大会を開催するようです。
今月にテキサス州とオクラホマ州でオープン大会が開催予定で、10月には延期されてたパン選手権がフロリダで開催されます。
オープン大会は400人ほどの参加者がエントリーしており、パン選手権は9月3日現在で2500人程エントリーをしている状況です。
サイトでは受付のキャパシティが84%(原稿執筆時)埋まっていると書いてあるので、おおよそ3000人まではエントリーできるようです。
パン選手権の選手リストを見ていると、やはり経済封鎖をあまりしなかった都市にある道場からのエントリーが多く、逆にニューヨークやサンフランシスコ、ロサンゼルスなどの都市にある道場からのエントリーは少なく感じました。
また多くの国々はアメリカへの渡航制限を行なっていて、ブラジルやヨーロッパ等の国々からアメリカに入国することが現時点で出来ません。
よって経済封鎖初期の段階でアメリカ国外に練習拠点を移した選手はほとんど不参加のようです。
そして日本からの選手も殆ど見受けられませんでした。
よって今回のパン選手権はアメリカ在住の選手による大会といってもいいかもしれません。
SJJIFの北米支部であるNABJJFも大会を予定してますが、カリフォルニアでの大会は全て延期になっており、違う場所での開催を目指しているようです。
そしてSJJIFの世界選手権も現在カレンダーから予定が消えています。
AJPツアーも9月に大会が行われるようですが、ここも開催地はマイアミになっています。
このように、各連盟大会を開催するようになってきました。
特にIBJJFは2020年は大会を開催しないとアナウンスしていただけに、これは大きなニュースではないでしょうか??
■有名道場の閉鎖や休業....
SNSでも取り上げられているのでご存知の方もいるかもしれませんが、ロサンゼルスにあるクロン・グレイシーの道場(Kron Gracie Jiu-Jitsu Academy)や、サンノゼにあるカイオ・テハの道場(Caio Terra Academy)が共にクローズになるニュースが飛び込んできました。
クローズと言っても意味合いはお互いに異なり、クロンの方は道場を閉鎖し、クロン自身はアメリカ中西部にあるモンタナ州に移住してアカデミーを新たに開くとの事です。
あくまで推測ですが、練習ができないうえに、仕事を失った会員も多いと思います。
その為、会員が月謝が払えない→払えないので退会する→道場の収入が減少する→道場の賃料は練習中止中も発生する→賃料が払えなくなる、となった可能性もあるかもしれません。
カイオ・テハの道場はクロンの道場とは異なり、閉鎖では無く一時休業となりました。
こちらは、屋内での練習が原則禁止となっていた時期に練習しており、その時に保健所の衛生調査官が道場に来訪して指導されたとのことです。
また衛生調査官は数回道場に来訪しており、今回の来訪が最後通告する為に来たそうです。
そして道場側に「いまクローズするなら違反金は無しで済むが、もしそれを無視して営業するなら、1営業日あたり5000ドル(約55万円)の違反金を後日徴収する」と言われクローズすることにしたそうです。
アメリカでは保健所の立場がものすごく強く、衛生調査官に歯向かうとその場で平気で営業停止にされたりします。
衛生調査官は数回道場に来訪してたとの事なので、営業停止にされなかっただけ幸運だったのかもしれません......
現時点で、カリフォルニア州の主要都市であるロサンゼルス、サンフランシスコ、サンノゼは屋内でのスポーツ活動が禁止されており、屋外で規則を守れるならの条件付きで活動が許可されています。
AOJのあるコスタメサやATOSのあるサンディエゴでは屋内の活動が許可されたので練習を再開することが可能となりましたが、その辺の判断は各道場オーナーの判断になります。
屋内でのスポーツ活動が禁止の中でそれを守らずに保健所や警察に踏み込まれた道場は他にもありますし、その情報はアメリカにいると伝わってきます。
またロサンゼルスの街を運転していると、外から見えないように入り口を封鎖して活動している道場も数多くあります。
自粛するのが正解なのか、強硬して活動するのが正解なのかは私には正直わかりません...。
ただ私が一つ言えることは、今のカリフォルニアは以前に比べて柔術を楽しむことが難しい環境になってしまったということです。
■現在のロサンゼルスでの練習環境
私の通っているヘンゾ・グレイシーLAでは現在は野外にて練習を行なっています。
今までの道場はダウンタウン近郊にあった為、屋外のスペースがありませんでした。
なので野外で練習を行う為にこのタイミングでハリウッドに移転しました。
野外スペースにマットを敷いてそこで道着クラスやノーギクラスを行なっています。
一応練習中はソーシャルディスタンスは守り、希望者はマスク着用で練習をしています。
そして、練習パートナーは原則的に同じ人で固定して行います。スパーリングも同様で原則同じ人と行います。
毎日朝、昼、夕方とクラスがあるのですが、確実にコロナ前よりも参加者は少ないです。
話を聞くと退会した人も多く、また参加を見合わせているメンバーも多いそうです。
以上が9月に入ってのアメリカの現状です。
アマチュア大会の開催が発表され、着実にコロナ前の柔術環境に戻ろうとしています。
ただ、これまでのアメリカの柔術シーンを牽引してきたカリフォルニア州やニューヨーク州はいまだに厳しい状況です。
これが今後も続くようなら、他の州や都市へ道場が移転したり大会の開催場所が変更になることも十分考えられると思います。
その一端が今回お伝えしたクロンの道場移転とIBJJFパンのフロリダでの開催だと思います。
今後のアメリカ国内の柔術シーンがこのコロナをきっかけに変わるかもしれません.....。
ひき続きロサンゼルスにて動向を追っていこうと思います。
毎年LAで開催されていたIBJJFパン。
今年はフロリダで開催されることとなりました。
カイオのジム閉鎖のニュースはFloでも取り上げられてました。
一時的とはいえ、有名選手のジム閉鎖は衝撃です。
私たちのジムは野外で練習再開。
野外なので非常に暑いです。
今日のクラスの練習後の1枚。
参加人数は普段の3分の1くらいです。
津村康介(つむら・こうすけ)
XXVI-SUPPLY代表
東京出身・ロサンゼルス在住。
柔術はショーン・ウイリアムスのヘンゾグレイシー・ロサンゼルス所属で紫帯を巻く。
奥さんのローラと二人三脚でこの厳しい状況を生き抜いていく。
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IBJJFでは無観客のうえ、会場内には選手本人とコーチ1名のみの入場制限を設けた状態で大会を開催するようです。
今月にテキサス州とオクラホマ州でオープン大会が開催予定で、10月には延期されてたパン選手権がフロリダで開催されます。
オープン大会は400人ほどの参加者がエントリーしており、パン選手権は9月3日現在で2500人程エントリーをしている状況です。
サイトでは受付のキャパシティが84%(原稿執筆時)埋まっていると書いてあるので、おおよそ3000人まではエントリーできるようです。
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よって経済封鎖初期の段階でアメリカ国外に練習拠点を移した選手はほとんど不参加のようです。
そして日本からの選手も殆ど見受けられませんでした。
よって今回のパン選手権はアメリカ在住の選手による大会といってもいいかもしれません。
SJJIFの北米支部であるNABJJFも大会を予定してますが、カリフォルニアでの大会は全て延期になっており、違う場所での開催を目指しているようです。
そしてSJJIFの世界選手権も現在カレンダーから予定が消えています。
AJPツアーも9月に大会が行われるようですが、ここも開催地はマイアミになっています。
このように、各連盟大会を開催するようになってきました。
特にIBJJFは2020年は大会を開催しないとアナウンスしていただけに、これは大きなニュースではないでしょうか??
■有名道場の閉鎖や休業....
SNSでも取り上げられているのでご存知の方もいるかもしれませんが、ロサンゼルスにあるクロン・グレイシーの道場(Kron Gracie Jiu-Jitsu Academy)や、サンノゼにあるカイオ・テハの道場(Caio Terra Academy)が共にクローズになるニュースが飛び込んできました。
クローズと言っても意味合いはお互いに異なり、クロンの方は道場を閉鎖し、クロン自身はアメリカ中西部にあるモンタナ州に移住してアカデミーを新たに開くとの事です。
あくまで推測ですが、練習ができないうえに、仕事を失った会員も多いと思います。
その為、会員が月謝が払えない→払えないので退会する→道場の収入が減少する→道場の賃料は練習中止中も発生する→賃料が払えなくなる、となった可能性もあるかもしれません。
カイオ・テハの道場はクロンの道場とは異なり、閉鎖では無く一時休業となりました。
こちらは、屋内での練習が原則禁止となっていた時期に練習しており、その時に保健所の衛生調査官が道場に来訪して指導されたとのことです。
また衛生調査官は数回道場に来訪しており、今回の来訪が最後通告する為に来たそうです。
そして道場側に「いまクローズするなら違反金は無しで済むが、もしそれを無視して営業するなら、1営業日あたり5000ドル(約55万円)の違反金を後日徴収する」と言われクローズすることにしたそうです。
アメリカでは保健所の立場がものすごく強く、衛生調査官に歯向かうとその場で平気で営業停止にされたりします。
衛生調査官は数回道場に来訪してたとの事なので、営業停止にされなかっただけ幸運だったのかもしれません......
現時点で、カリフォルニア州の主要都市であるロサンゼルス、サンフランシスコ、サンノゼは屋内でのスポーツ活動が禁止されており、屋外で規則を守れるならの条件付きで活動が許可されています。
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毎日朝、昼、夕方とクラスがあるのですが、確実にコロナ前よりも参加者は少ないです。
話を聞くと退会した人も多く、また参加を見合わせているメンバーも多いそうです。
以上が9月に入ってのアメリカの現状です。
アマチュア大会の開催が発表され、着実にコロナ前の柔術環境に戻ろうとしています。
ただ、これまでのアメリカの柔術シーンを牽引してきたカリフォルニア州やニューヨーク州はいまだに厳しい状況です。
これが今後も続くようなら、他の州や都市へ道場が移転したり大会の開催場所が変更になることも十分考えられると思います。
その一端が今回お伝えしたクロンの道場移転とIBJJFパンのフロリダでの開催だと思います。
今後のアメリカ国内の柔術シーンがこのコロナをきっかけに変わるかもしれません.....。
ひき続きロサンゼルスにて動向を追っていこうと思います。
毎年LAで開催されていたIBJJFパン。
今年はフロリダで開催されることとなりました。
カイオのジム閉鎖のニュースはFloでも取り上げられてました。
一時的とはいえ、有名選手のジム閉鎖は衝撃です。
私たちのジムは野外で練習再開。
野外なので非常に暑いです。
今日のクラスの練習後の1枚。
参加人数は普段の3分の1くらいです。
津村康介(つむら・こうすけ)
XXVI-SUPPLY代表
東京出身・ロサンゼルス在住。
柔術はショーン・ウイリアムスのヘンゾグレイシー・ロサンゼルス所属で紫帯を巻く。
奥さんのローラと二人三脚でこの厳しい状況を生き抜いていく。
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