2020年12月23日
【コラム】津村康介のLA通信:カリフォルニアは1日あたりの新規平均感染者数は13000人?!
ブラジルブログをご覧の皆様こんにちは。
Twenty-Six Supplyこと、ブルテリアUSAの津村康介(つむらこうすけ)です。
2020年も終わりに近づいている中、皆様いかがお過ごしでしょうか?
今回久しぶりのLA通信となります。
先日、橋本欽也さんとのBJJ-WAVEで話した内容に加え、最近起こったことを書こうと思います。
最後までご覧いただければ幸いです。
現在のアメリカですが、またコロナの影響で厳しい状況となっています。
9月ごろには徐々に感染者が減少し、1日あたり3000人程度の新規感染者数で抑えていたロサンゼルスも現在では凄まじいことになっており、12月19日現在の1日あたりの新規平均感染者数はこの1週間で13000人となってしまいました。
その上、カリフォルニア州全体での1日あたりの新規平均感染者数の平均は35000人となり、1ヶ月前は1日あたり6〜8000人程度の感染者で済んでいたのですが、現在はその4倍の規模になっています。
他の州も増加の一途を辿っており、アメリカ全体での1日あたりの新規感染者数はついに20万人を超えてしまい、既に合計で1700万人の人が感染したことになっています。
予防のワクチンがようやく完成し使用許可が出たのですが、一般の人のところに来るまでには数ヶ月かかるようで、それまでの間は感染者が増えると予測されています。
ここまで全米で感染拡大になった理由として、10月末のハロウィン、11月の大統領選と感謝祭があり、ここで人々が密になったのが原因と指摘されています。
さらにこれからクリスマス、正月と控えているのでここでも感染者が増加すると言われています。
カリフォルニアではコロナ感染者が激増中
そしてロサンゼルスの感染者の激増の理由として、地元にあるNBAのレイカーズ、MLBのドジャースがこの期間に優勝してその盛り上がりで人が外出したのも原因の一つと指摘されています。
さらには、ロサンゼルスはメキシコ系の移民が多く、その移民は大人数で同じ家で生活をしており、その大半が労働階級の人だそうです。彼らが外で感染し、家に持ち帰ってしまし集団感染するといったことも起きているとの事です。
これにより、カリフォルニア州は12月から再度ロックダウン(経済封鎖)となり、ロサンゼルスは12月7日にロックダウンになってしまいました。
期間は最低で3週間となっていますが、延長もあるとの事で、現時点では3週間では終わらないだろうと言われています。
今回のロックダウンは3月と違い、以前はエリアごとの封鎖だったのが、今回はロサンゼルスから南のエリア全域が封鎖となりました。
つまり、AOJのあるコスタメサやATOSのあるサンディエゴもロックダウンの対象地域となりました。
そしてそのロックダウンしているエリアでの柔術を含むスポーツアクテビティは屋内でのトレーニングは全面禁止となってしまいました。
野外でやる場合は人数を50%以下で行う場合のみ許可が出たのですが、これが難しい問題となっています。
気候の温暖なカリフォルニアとはいえ、夜間は気温が10℃前後になることもあります。
その状況で野外での練習はかなり厳しい状況です。
また、野外にスペースが取れる道場はいいかもしれないのですが、場所がないところも多いのが現状です....。
この状況でどうしたらいいのか....????
そんな状況の中でも、道場の大半は最終的には通常通り屋内で練習を行っています。
ただ、あくまでも違反行為なので見つからないように入り口や窓を布や紙で塞いで見えないようにして練習を行っているのです。
車でロサンゼルス市内を走らせているとそのようにしている道場をたくさん見ます。
ただ、誤解の無い様にお伝えしますが、柔術道場に限ったことではありません。
空手やボクシング、ムエタイ、テコンドーの道場なども同じようにしています。
家賃の高いロサンゼルスでは道場を再開し、会費を取らないと支払いが滞るなどの理由があるのでしょう。
経営者の立場からすると苦渋の決断なのかもしれません。
ただ、違反行為が見つからなければいいのですが、見つかってしまった例もあるようで、保健衛生局のサイトに違反した会社のリストが掲載されており、そこに柔術道場の名前が出てくる事もあります。
日本のプロ柔術で試合したことがある選手が代表を務めているジムも摘発されサイトで公表されてしまいました
何度も違反していると罰金や営業停止もあるとの事なので、その辺りの経営判断が難しくなってくると思われます。
僕の行っているヘンゾグレイシーLAは野外にスペースがあったため、完全に野外での活動にしています。
それでもクラスを半分に減らしたり、キッズクラスを当面の間中止にしたりとしています。
僕自身も妻の出産が控えている事もあり、感染リスクを避ける為に休会扱いにしてもらいました。
周りの仲間に聞くと再度のロックダウンでまた会員が減ったとの事です。
そして仕事柄もあり毎週PCR検査を並んで受けている状況です。
大会に関しては前回お伝えしたようにIBJJF系列の大会は頻繁に行われておりこのコラムが掲載される頃にはワールドマスターが終了していると思われます。
ただ西海岸のエリアでは大会が行えないため、現在もテキサス州やフロリダ州、カンザス州など限定した地域で行っています。
SJJIFは主催大会は開催されておらず、その北米組織にあたるNABJJFがようやく最近になってアリソナ州で大会を開催しました。
この両団体ともしっかりとしたレギュレーションを設け、コロナ渦での大会を実施しました。
動画配信やSNSでご覧になられた方はいると思いますが、試合前の選手、セコンド、スタッフはマスク着用の上に、審判員はフェイスシールドを着用していたりもします。
密を避けるために収容人数を制限したりと工夫をして開催していたようですが、選手やセコンドの中には残念ながらマスクを外して会場にいる人も見受けられました。
またプロ興行の様に事前にPCR検査などは行ってない為、集団感染者が出たとも聞いています。
開催地域が限られますが、2020年の後半に大会がコンスタントにできたのはいい事だと思います。
ただその反面で大会会場で感染し、感染者が出たと言うことは決して見逃せない事でしょう。
これらの点を踏まえると、これからコロナと共存していく上での柔術は色々変わっていくのかもしれません。
柔術を仕事にしている人は柔術が無くなっては生きていけないので、今後も柔術をやっていく事でしょうし、練習環境などを変える人もいるでしょう。
現にこのコロナ渦で多数の現役選手が練習できる場所に移り住んだりしています。
ずっと柔術のメッカだったカリフォルニアから移動する選手も増えているのはいい例だと思います。
そして、柔術を趣味にしている人にとっては、今後柔術に対してどう向き合っていくのか考えさせられると思います。
本人がやりたくても、会社が禁止にしたり、家族からNGが出て柔術ができなくなる人も増えると思いますし、それが原因で柔術を辞める人もいると思います。
それくらい、この2020年のパンデミックは深刻な事だと認識しています。
激動の1年でしたが、各団体は大会を開催し、各メーカーは道着を販売し、選手はテクニック動画を販売したり試合をしたりと、制限がある中でもアメリカ柔術社会は頑張っています。
弊社も大変な時期ではありますが、2021年も引き続き頑張っていこうと思います。
今年1年、お世話になりました。
皆様も良いお年をお迎えください。
津村康介(つむら・こうすけ)
XXVI-SUPPLY代表
東京出身・ロサンゼルス在住。
柔術はショーン・ウイリアムスのヘンゾグレイシー・ロサンゼルス所属で紫帯を巻く。
奥さんのローラと二人三脚でこの厳しい状況を生き抜いていく。
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