2023年10月16日
【インタビュー】女子練習会共同主催者・北西顕子「みんながケガなく楽しく参加でき、この女子練習会を継続していくことが目標」【ブラジリアン柔術】
最近はあちこちで練習会が開催されており、どこも盛況の様子だ。
練習会はスパーリング中心で行われ、中には多少のテクニック指導がある場合もある。
ジムの垣根を越えて練習できるのが練習会のいい点で人気を博している。
そんな中で女子だけの練習会を運営しているのが北西顕子で、北西は井上智子と共同主催で女子練習会を定期開催している。
その北西に女子練習会についてのこと聞いた。
──女子練習会をやろうとしたきっかけから教えてください。
北西:ストライプル茨城の井上智子さんが発起人として、数年前から定期的にスポーツセンター等で開催しており、当時白帯だった私も参加させてもらっていました。しかしコロナ禍で練習会が開催できなくなり、長らく休止状態になっていました。コロナ禍が明けた頃に「そろそろ練習会したいね」という井上智子さんとの会話から女子練習会を再開させようと動き始めたことがきっかけです。
──練習会はどんな内容になってますか?
北西:今は「白青帯中心の練習会」としています。勿論、どの帯の方の参加も歓迎していますが、やはり白青帯の時に「柔術が楽しい」「面白い」「仲間がいる」と実感できることが、より柔術を好きになり継続するモチベーションになると考えています。柔術を通じて仲間が増えることで、楽しさも増えていく。楽しく続けていけば、周りや仲間にも更に声をかけるでしょうし、故に(女子柔術の)裾野が広がっていくと思っています。その一つの場となれたらと思い、現在のかたちで開催をしています。これは主宰の井上智子さんが強く思っていることでもあります。日々の練習で女子と組むことがなかなかできないという方も少なくありません。そんな時にもこの女子練習会を活用していただければと思っています。皆さんが道場で学んでいることを女子練習会で試してみる…など、そんな場にしてもらえたらとても嬉しいです。
──始めたのはいつぐらいからですか?
北西:先のとおり5年以上前から定期的に開催はしていました。ただ当時は今のように白青中心ではなく、どちらかと言えばコンペ志向の女子柔術家が集う比較的ハードな練習会でした。
──始めてから変わったことはありますか?
北西:私自身、いち道場の一般会員という立場に変わりはありませんが、練習会を開催するにあたっては、安全管理や環境確認など一定の責任を感じるようになりました。そのために必要な知識は何かを考えて行動しています。また、井上智子さんが作ってきた練習会をより良いものにしていくために、一緒にいろいろと考えるようになりましたね。併せて、この練習会をきっかけとして様々な道場の方と知り合うことが増えましたし、この活動を応援してくださる方々にもたくさん出会うことができました。すごくありがたいことだなと感謝しています。女子練習会の開催にかかわらなければこのようなご縁はなかったと思っています。
──この練習会は場所を特定せず、あちこちのジムでやっています。その理由はありますか?
北西:当初はカルペディエムの広尾と自由が丘を中心に開催していましたが、女子練習会を開催し続けていることで、その他多くの道場の方々が女子練習会の趣旨に賛同してくださり、道場の使用許可を申し出てくださいました。とてもありがたいことです。
お申し出頂いた道場をお借りして開催しているので、一つの場所に定まっていません。また、参加くださっている方々も普段と違った道場で練習することは楽しみの一つになると思いますし、この練習会をきっかけとして他道場への出稽古も行きやすくなると思います。
ハイランクの参加者がテクニック指導を行うこともあるという。
──練習会のイイ点、悪い点はありますか?
北西:良い点としては、上記の通り、出稽古に伺うきっかけけが生まれることですね。シンプルに、様々な道場に行く楽しさもあると思います。行ってみたいなと思っていてもなかなか行くきっかけがなかったりするので。悪い点ですが…悪いということではないのですが、やはりそれぞれの道場のルールや作法があるのでそちらをしっかりと理解しておく必要があります。そのルールを全体に訴求して管理するのは若干の緊張感がありますね。
──どんな内容の練習をしてますか?
北西:基本的にはスパーを中心に行っています。1時間半〜2時間の練習会ですが、最初にアップを行って、その後は5分のスパーを回しています。最近は参加してくださっている方の道場のアップをやってもらったりしています。それぞれの道場や先生のやり方があって面白いです。茶黒帯がいるときには、ミニテクニック講座などを20分ほどやることもあります。「ケガなく、楽しく」をモットーに、楽しく真剣に練習しています。勿論、途中で休んだりテクニックの確認したり、それは自由です。
──どんなメンバーが集まってますか?
北西:今は本当に様々な方が参加してくださっています。だいたい15名〜30名前後の参加者がいます。多くは白青帯の方ですが、中学生や高校生、上はマスター5の方々までいらっしゃいます。中には、群馬や静岡から参加してくれる方も。紫茶黒帯の参加もあり、白青の方をうまくサポートしながら練習をしています。先日は、カルペディエム広尾にトレーニングキャンプに来ていたフィリピンのナショナルチームの黒帯の選手も参加してくれました。滅多にない良い練習機会になりました。また、総合格闘家の方も参加してくださることがあり、この間はRIZINの大島選手も来てくれました。無双していました(笑)
──どれぐらいの頻度でやってますか?
北西:月に1〜2回ほどのペースでやっています。試合などがある月はスケジューリングが難しいのですが、月1回は実施したいと思っています。
スポンサーからプロテインの提供があり、練習後にみんなで試飲会することも。
──練習会のこれからの目標などありますか?
北西:まずは、みんながケガなく楽しく参加でき、この女子練習会を継続していくことですね。その上でやりたいと思っていることは3つあります。1つ目は、いつか女子マッチを開催したいです。公式戦に出るのはまだ不安に思っている方も楽しめるような内容でできたらいいなと。なかなかハードルは高いですけどね。2つ目はアパレルの制作ですね。どこかとコラボもできたらいいなーなんて思ったりしています。3つ目は協力・賛同いただける方をもっと増やしていきたいなと。双方にメリットが生まれることを一緒にやれたらなと思っています。実は女子練習会について記事にしてもらいたいなーって密かに思っていたので、この目標は叶いました!ありがとうございます(笑)
──これから参加したいと思ってる方々にメッセージをお願いします。
北西:「参加されている方々は、皆さんリラックスして楽しんでいます。柔術歴3ヵ月の方も、10年近い方もいます。それぞれのペースや目的に合わせて練習しています。色んな方がいますので、まずは気軽にご参加ください!
練習会の前後には主宰の北西自らが消毒・除菌などを行っている。
これまではCARPE DIEMの広尾と自由が丘で定期開催されていたが、現在はいろんなジムで開催されている。
これはCARPE DIEM 自由が丘での練習会の様子。
女子練習会は月に1〜2回の頻度で開催中。興味がある方はぜひご参加を。
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月曜 / 20:00-22:00
水曜 / 20:00-22:00
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