【海外記事】２人の好選手が２つの金メダルを獲得：アニー・ラミレスとマギー・オチョアがスポーツを陰から支える【ブラジリアン柔術】

中国の杭州で開催されたアジアンゲームズでティム・コーンと男子バスケットボールチームが金メダル獲得に向けて劇的なスタートを切ったとき、その背後では２人のフィリピン人アスリートが文字通り大陸の栄光に向かって戦っていた。

このタイミングはこの国の主流なスポーツ意識における柔術の位置づけを表す完璧な比喩だった。

柔術の目覚ましい成功に光を当てるには何が必要かという質問に、「教育」と答えたのはアジアンゲームズの女子57キロ級で金メダルを獲得したアニー・ラミレスだ。

彼女のチームメイト、マギー・オチョアもそれに同意した。

「間違いなく、教育です」と-48kg級女子で金メダルを獲得したオチョアは言った。

「柔術は理解するのが簡単なスポーツではない」

アジアンゲームズはアニーとマギー、そして柔術にとって、最も注目される舞台となったかもしれない。

男子バスケットボールのナショナルチームがアジアのライバルである中国に77-76で劇的な勝利を収めた翌日、マギーはＵＡＥ(アラブ首長国連邦)のバルキース・アブドゥラを下して金メダルを獲得した。

マギーは涙ながらにコーチの腕の中に飛び込み、フィリピンのバスケットボールのナショナルチームが中国ナショナルチームに勝利したことがアジア大会の話題を独占する中、一時ヘッドラインを飾った。

その翌日、アニーははカザフスタンのガリーナ・ドゥバノワに勝利して金メダルを獲得し、歓喜の雄叫びをあげた。

その夜、フィリピンナショナルチームはヨルダンに70-60で勝利し、バスケットボールでも金メダルを獲得した。

しかし、どちらも勝利のタイミングを悔やむことはなかった。

実際、金メダルを獲得した後、彼らの頭の中を駆け巡ったのは、まったく別のことだった。

「個人的な葛藤があったからこそ、決勝ではとても感情的になれた。私は2018年（アジア大会）で敗退したので、これらの感情はすべてどこかから来ていたのです」とアニーは言った。

個人的な問題、トレーニングの問題、経済的な問題......それらすべてが金メダル獲得の苦難の一部となっていた。

またマギーにとって、内なる危機は杭州で遭遇したトラブルにだった。

「2023年の年明けには、私生活でいろいろなことがありました。それからSEA Gamesで怪我をして、長い間トレーニングができませんでした。」

そして大会が始まる２日前、マギーはインフルエンザにかかった。
大会の初戦の朝、彼女は午前７時前に試合スケジュールの変更を知らせる電話を受けた。

最初の試合に間に合わせるため、彼女は20分後に出発しなければならなかった。

「だから朝の日課ができなかった。いつもは聖書を読むんだけど、それもできなかった。食事も喉を通らなかった」とマギーは言う。

準決勝で大腿四頭筋を痛めた彼女は、決勝でも痛みを我慢しながら戦わなければならなかった。

その痛みを和らげるために、彼女はアブドゥラの得意なゲームプランんで戦うことを強いられた。

「彼女が一番強いのは、相手のボトムにいるときだとわかっていた。でも、私には選択肢がなかった。でも、私には選択の余地がなかったの」マギーはそう言い、トップポジションで試合することで、足に痛みが走ったと付け加えた。

「アドバンテージ１つで勝ったわ」と彼女は言い、指を１本立てて強調した。「そのくらい接戦だった」。

アニー（32歳）とマギー（33歳）は、自分たちの勝利がこのスポーツの脚光を浴び続け、より多くの支援につながることを望んでいる。

「これまでに多くのサポートの改善があった。多分、こういった大規模な国際大会での好成績がそれを後押ししたのだろう」とラミレスは言った。

「そのサポートを維持するか、より手厚くさせるかだと思う。例えばグラスルーツ・プログラム。私たちはすべてのベースをカバーする必要があり、より多くの努力を組織する必要があります…国内での柔術の成長を広げるために」とマギーは付け加えた。

フィリピン柔術連盟のフェルディ・アグスティン会長は、国内連盟がフィリピン・スポーツコミッションとこのグラスルーツ・プログラムを後押しするプロジェクトを計画していることを明らかにした。

一方、国際連盟は、このスポーツに最も注目される舞台を与えようと努力している、と彼は付け加えた。

そう、オリンピックだ。

「2028年は望み薄かもしれないが、2032年には間違いなくチャンスがある」と彼は言った。

今のところ、このスポーツはアニー、マギー、そして東南アジア（SEA）大会で金メダルを獲得したアジア大会・銅メダリストのカイラ・ナポリスのような選手たちを通して知られている。

柔術は総合格闘技（ＭＭＡ）の大きな要素でもあるが、ＭＭＡの人気急上昇には及ばない。

「柔術の選手だと言うと、"空手みたいなもの？"といまだに聞かれるんです」とアニーは言う。

「確かにＭＭＡは少しは役に立っている。でも、このスポーツがフィリピン人にとってメダルを獲得する大きなチャンスであることを、もっと人々に知ってもらう必要がある」と彼女は付け加えた。

私たちの努力が報われたとしても、"ああ、あなたたちは存在するのか "と悲しい気持ちになることがある。

マギーはこうした疑問がいつの日か解消されることを望んでいる。栄光へのチャンスを待ち望む若い選手たちが増えているからだ。

「いま多くの若いアスリートがこのスポーツを始めています」と彼女は言った。

その機が熟せば、ようやく彼女らも脚光を独り占めできるかもしれない。



引用元：Two good, two golden: Ramirez, Ochoa pull their sport from out of the shadows




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