2026年09月30日
【海外記事】「それが最初の、そして最悪の裏切りだった」ホジャー・グレイシーが明かした、インストラクターによる生徒引き抜き【ブラジリアン柔術】

ホジャー・グレイシーが21歳でロンドンに最初のアカデミーをオープンしたとき、彼は今日、多くの人が知る「無敵の世界王者」ではなかった。
異国の地にやって来た若者として、ビジネスを運営し、少数の生徒たちを満足させながら、同時にBJJとMMAで最高レベルの試合に出場するため、フルタイムでトレーニングを続けるという、困難な状況に身を置いていた。
初期の事業を支えたパートナーには、父親の生徒だったスティーブ・オコナーや、声が大きく、精力的なボクサーだったクレイ・オシェイらがいた。
しかしホジャーは、自身のトレーニングキャンプに集中するため、しばしば何週間もジムを離れなければならなかった。
その間、彼が信頼していたインストラクターたちは、マットの上で生徒たちを指導し、彼らを育て、日々の運営を担っていた。
そしてこの時期、ホジャーは、試合での一本負けや敗北以上に心に残る教訓を学んだ。
それは柔術における忠誠心は、自分が期待するようなものではないということだった。
「最初のインストラクターの一人が、私のビジネスパートナーになりたいと言ってきたんだ。でも私は断った。すると彼は辞めてしまった。そして彼はキッズクラスのメインインストラクターだったから、子どもたちの大半を連れていった。それが私にとって最初の、そして感情的な意味では最悪の裏切りだった。でも残念ながら、それが最後ではなかった」
柔術ジムを運営した経験のある人なら、誰もが痛いほど身近に感じる状況だろう。
誰かがあなたの信頼を得て、そこにビジネスチャンスを見いだす。そしてゼロから自分のものを築くのではなく、あなたが築いたものを持っていこうとする。
ホジャーの見方が興味深いのは、BJJに伝統的に存在してきた価値観と、現在の資本主義的な現実との間にある緊張関係を浮き彫りにしているからだ。
歴史的にブラジリアン柔術は、家族への忠誠や師弟関係と強く結びついてきた。しかし現在のブラジリアン柔術は、一つの産業でもある。
ジムは何百万ドルもの規模のビジネスになり、ブランドによって評判が築かれ、生徒たちはそのアクセスに対して相応の金額を支払っている。
それでもなお、ビジネス上の現実が自己利益を促す一方で、「盲目的な忠誠心」への期待は残り続けている。
当時のホジャー自身のライフスタイルを考えると、彼の苛立ちはさらに強まる。
彼は責任を放棄していたわけではない。
大きな試合やMMAの試合に向けたトレーニングキャンプに入っていたため、ジムを離れ、日常的な運営をインストラクターたちに任せていたのだ。
彼が求めていたのはパートナーではなく、全面的な忠誠心だった。
そして彼自身の考えでは、それは決して無理な要求ではなかった。
そこに来て、教えて、リーダーシップを発揮し、自分がすべてを注ぎ込んで築き上げたジムを守ってほしい――というものだった。
しかし彼は、忠誠心というものがブラジリアン柔術においては条件付きのものであり、師弟関係、雇用関係、そしてビジネスパートナーシップの境界線は、金銭や名声が絡む世界では簡単に曖昧になることを学んだ。
この緊張関係は、ホジャーだけのものではない。
最近ではゴードン・ライアンも、柔術ジムには忠誠心の問題があると主張して議論を呼んだ。
彼は、名声や成功を手にした瞬間に、自分を育ててくれた系譜やジムを離れていく世代のアスリートを批判した。
ギャリー・トノンも同様の不満を示し、現代のジムに広がりつつある「取引的な考え方」を指摘している。
彼によれば、生徒たちはジムをファストフード店のように扱い、料金を払えばサービスを受けられるものだと考え、尊敬や互恵関係を人間関係から切り離しているという。
また彼は、若い世代が対立や挑戦、そして過去のBJJをより厳しく、より成長につながるものにしていた「摩擦」に居心地の悪さを感じているとも主張している。
ホジャーの経験は、こうしたダイナミクスが交差する場所にある。
一方では、インストラクターも生徒も自由に自分の道を選べる存在であることを彼は認識している。
その一方で、自分が信頼していた人間によって、自分が築き上げた基盤が揺るがされることに、彼は精神的な大きな打撃を受けてきた。
年月を重ねるなかで、彼は同じことが繰り返されるのを目にしてきた。
インストラクターがホジャーの名前を利用し、生徒を連れていき、競合するアカデミーを立ち上げる――。
そして彼は、トム・ハーディによる序文が付された著書『The Warrior Mindset: The Tao of a Champion』で書いているように、かつて見過ごしていた兆候を読み取ることを学んだ。
ホジャーの物語は、現代ブラジリアン柔術シーンに組み込まれている矛盾について考えさせるものでもある。
柔術は家族的で、名誉を重んじる武道として売り出されている。
しかし実際には、野心、ブランディング、そして機会主義が報われる資本主義的なエコシステムの中に存在している。
生徒たちはアクセスするために料金を支払い、インストラクターには忠誠心が期待される。
その一方で、システム全体としては、離脱、裏切り、そしてビジネス上の機会主義を促す構造になっている。
引用元:Roger Gracie says the worst betrayal he experienced was an instructor leaving and taking half the class with him / BJJDOC

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