オーストラリア日記
2014年12月02日
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【レポ】オーストラリアプロ柔術参戦記 by 江本敦子

現在、オーストラリアのシドニーで単身柔術修行中の女子柔術家、江本敦子選手が現地で行われたプロ柔術に参戦、その参戦記が送られてきたので紹介します。
■前回のオーストラリア日記はコチラから!
去る11月9日シドニーの大学UNSWにてプロ柔術大会「The Australian Jiu-Jitsu Grand Prix」が開催されました。
この大会は今年から始まったオーストラリア初のプロ柔術大会で、オーストラリアの黒帯柔術家たちが賞金をかけてトーナメントで戦います。
■Facebookはコチラ、ウェブサイトはコチラから!

今大会の賞金トーナメントには8人がエントリーし、2位は$500、優勝者は$2000を手に入れることができます。
出場選手のチームメイトや一般のお客さんは50ドルのチケットを買っての入場で初開催にも関わらずにたくさんの観客が見に来ていました。
オープニングで全選手の入場セレモニーがあったり、入場曲を伴っての入場があったりと初開催ならではの手作り感は満載。
ですが逆にそれもいい感じの雰囲気を醸し出してます。
注目の黒帯の賞金トーナメントはブラジル人4名と地元のオージー4名がエントリーしていて、試合開始前にブラジル勢とオーストラリア勢でそれぞれトランプカードを引く抽選で一回戦の対戦相手が決まる演出。
黒帯の1回戦は7分、準決勝は10分、決勝は20分という時間配分になっていて、ルールはIBJJFと同じですが、引き分けになったときだけ延長があり、最初にサブミッションを極めるか、ポイント又はアドバンテージを先取した方が勝ちというサドンデスルールになっていました。
私はその黒帯トーナメントの決勝前の11試合目の女子アブソルート・ワンマッチに出場、相手はメルボルンから出場のJess Fraserという紫帯の選手です。
結果はというと…、絞めで一本負けを喫してしまいました。
せっかくの機会でしたが、まさかの何もできずの秒殺ならぬ分殺。
試合後にインタビューがあるんですが、試合直後ということもあって動揺しすぎてしまい「Nothing to say!(何も話すことはない)」と全日本プロレス離脱直前の天龍源一郎みたいなコメントでインタビューを拒否!
このオトナげない行動は動揺していたとはいえ、いま考えてもしょっぱいことをしてしまったなぁと反省しきりです。



しかしこのような大きなイベントに出させて頂けたのは勝敗に関わらず、いい経験になりました。
このような機会を与えてくれたRootsジムの人達と、試合を組んでくれた主催者様に感謝です。
そんな私の試合はさておいても、大会自体は全13試合中、8試合が一本決着という白熱ぶりで好試合が多く、大盛り上がりの大会となりました。
優勝はLachlan Gilesという選手でした。
これらの試合の模様はYoutubeで全試合見られます。
■コチラから!
シドニーで行われる年内の柔術の試合は11/15日に行われたNSW BJJ Federation主催のSpring Cupが最後となり(私はこれにはエントリーしませんでした)、これからオーストラリアには本格的な暑い夏がやってきます。
後は11月末にRoots道場全支部が集まって行われる、道場内の支部対抗大会&昇段試験があるので、そちらの模様も機会があったらお伝えしたいと思います。


©Bull Terrier Fight Gear
2014年10月30日
btbrasil at 00:00 Permalink
【日記】江本敦子・オーストラリア柔術日記 Vol.1

約2年に渡るブラジル柔術修行から今夏帰国した江本敦子さん。
ブラジル滞在時にはドゥラードスのフェルナンド・ヴァレンベンのアカデミーで練習し、リオで開催されたマスター&シニア・インターナショナルのマスター茶帯で優勝したりしてました。
帰国後はヒロBJJに入会しプリーストカップ岐阜とコパ・ブルテリアに出場もイザベレ・ソウザに2連敗し、また海外修行に旅立ちました。
今回向かった先はオーストラリアのシドニー!
昔から放浪癖がある江本さんのオーストラリアでの柔術修行の日々を送ってもらったので、これから随時紹介していきたいと思います!
「というわけで、どういうわけだか?今オーストラリアはシドニーに来ています。
シドニーは思っていたよりまだ夏ではなくて、上着が必要なくらい薄ら寒いです。
私は今シドニーのど真ん中、タウンホールという所に住んでいて、語学学校に通っています。
今回は2、3ヶ月ほどの短期の滞在なのですが、こっちで柔術をするのも目的の内でした。
家から歩いて行ける所で道場を探したのですが、意外にシティは道場が少ないです。
多くは電車やバスを乗り継いで行く郊外にあります。
最初に見学に行った道場は、金曜日の夜と土日は練習がなくて、一回の練習時間も1時間15分くらいで終わり。
先生も「オージーは金曜日の夜から飲みに行くんだ、だれも週末は練習しないよ」なんて言って、やる気がない感じ、なのに料金は一週間に50ドル!一ヶ月に200ドル(二万円)もするんです!
今オーストラリアは景気がいいのと、インフレが進んでいるのとで、ここシドニーなんかは世界一じゃないかって言われているくらい物価が高いです。
なんせ最低時給は15ドル(1500円)ですから、道場の月謝が200ドルするのも、まあうなずけますが…。
気を取り直して、次に見学に行ったところが、今私がいるROOTS道場でした。
■サイトはコチラから!
道場はシティのど真ん中にあり、ビルの二階と三階がジムになっています。
柔術の他にもムエタイやボクシング、カポエラのクラスなんかもあって、会員は自由参加できます。
しかも、女性は男性の半額で一ヶ月120ドルくらいと、うれしい特典もあります。
先生はブラジル人のPaulo Guimaracs。
このパウロ先生、過去にブラジルでプロのサーファーをしていたり、プロのパイロットをしていたり、かなりぶっ飛んだ経歴をお持ちです。詳しくはHPにある経歴をごらんください。

練習はブラジル式で厳しく?先生の指示がなければ水を飲んだり、トイレに行ったりするのはNGです。先生が話している時に私語をしたりすれば、その場で腕立てとかあります。
メニューは最初にやっぱりしんどいブラジル式なウォームアップがあり、その後テクニックを2、3して、最後はスパーリングといった感じです。
オーストラリアの人は体が規格外にでかい人が多いので、ちょっと心配でしたが、ここの道場は比較的小さな方が多くて、スパーリングはやりやすいです。

更にこのROOTS道場には黒帯の女性柔術家Phillipa katonivualikuもいます!(おそらくオートラリアで唯一初の女性黒帯?)
彼女は31歳の時に柔術を始めて、かれこれ12年続けていて、去年黒帯になったそうです。
このフィリッパはシティから電車で20分ほどのRockdaleという所にあるROOTS道場支部で女性だけの柔術クラスを火、木、土曜日に開催しています。
もちろんそちらにもお邪魔して練習しています。
彼女のクラスには20人近くの女性が参加しています!
みなさんほとんど白帯ではありますが、これだけの女性が集まるクラスが他にあるでしょうか?
まさに老若の女性がフィリッパのクラスで柔術を練習しています。
フィリッパは柔術のためにレスリングも習い、レスリングで世界大会にも出場しています。
クラスはレスリングのテイクダウンや、護身術なども交え、スポーツ経験のない女性も気軽に参加できる感じです。
女の子達もみんなやる気に満ちあふれている人ばかりで、この先のオーストラリアの女子柔術が楽しみです。
こんな感じでオージー柔術ライフを満喫中ですが、来月にはシドニーで柔術の大会が多数開催されるようなので、参加してみようと思っています。
試合の様子はまたご報告します!
江本敦子」

【今日が誕生日の柔術家】山田悦弘(36)
©Bull Terrier Fight Gear